アーティストを支える現代のパトロン
展覧会を控えた昨年末のこと、フライヤーを置いてもらえる場所を訪ねる。
代官山のアートショップ&アートギャラリー
ARTS RUSH
小さな入口。
一度前を通りすごして、また戻り、ここか?と確認したく、こそっと中を伺うと店主さんと目が合った。
「どうぞ。入って。何から知ってきてくれました?」
一歩足を踏み入れるとひとめで見渡せる空間にはアーティストたちの様々な作品が並べられている。
絵はもちろん、アクセサリー、時計、ランプシェード、万華鏡に人形。
文字にしてしまうと魅力を伝えきれていないと思うのだけれど、そこにあるひとつひとつは彫金をしたとか製鉄をしてあるとか、パーツひとつひとつ削り出しているとかとにかく、作家の手によって生み出されたものたち。
宝箱とかおもちゃ箱、くるみ割り人形の舞台にでも迷い込んだような錯覚を覚える。(クリスマス時期でクリスマステーマの展示)
並べられたものたちは店主の感覚にあったものばかり。
全くの無名の方もいればキリエヤさんのように名の知られた方のものもある。
けれど店ではどのアーティストのどの作品も同等だという。
きけば預かった作品(商品?)たちの購入後のメンテナンス連絡なども受けているそう。
「私が生きている限りやるから、その方が安心でしょ?」とカラカラ笑う。
ギャラリー&ショップの名が示す通りに展示しながら販売もしている。手に取ってみることができ、気に入ったら買って帰れる。
以前、「今は画家にとって厳しい世の中になった」というようなことを書いた。それは昔と違って今はパトロンがいなくなった(皆無ではないだろうけど)と思っていたから。
パトロン(英: patron)は、後援者、支援者、賛助者、奨励者、または特権を持つ人や財政支援をする人をいう。現代でのパトロンは、必ずしも金銭援助に限るわけではなく、パトロンの人脈や影響力によって貢献するケースもある。 【wikipedia】
「この子はね、〇〇に住んでいたんだけど、引っ越してね…こちらの作家さんは自分で鉄を…体力がいって…そうそう、この人はこの部品を…」と作家と作品の特徴と作家の人柄もうかがえるような店の主の話を聞いていて、パトロンはいなくなったのではなく、こういう風に姿を変えたのかと感じた。
大量生産の安価なものも便利だし工業製品にもお世話になっている。けれどこうしてちょっぴり面倒な手入れが必要だったり、人の手を感じるものもやっぱり素敵だと感じる。
ギャラリーや展覧会に足を運んだり、暮らしの中にアーティストやクリエイターの作品を選ぶことにより私もパトロンのかけらくらいにはなれるのかもしれないなと思う。
と、書いて写真を選んだり、文章を直したりタイトル悩んでいるうちに熟成下書きになってしまった。
すると昨日、つる・るるるさんが上げらた記事(つる・るるるさんご協力ありがとうございました)に見覚えのある光景。
すごい、縁が濃い。
皆様もぜひ代官山へ足をお運びになり、清世案内をご入手くださいませ。
そして今月末1月29日30日は原宿で!
展覧会主催の清世さんはこんな人・・・
清世案内こちらにも
2022年1月14日パトロンのWikipedia説明と考えを追記しました。