スノウダスト
2024/01/24
雪が降つている
大口を開けると、
いくらか冷たいのが舞い込んできた
ああ、雪だ
薄目で見たら埃にしか見えないような
そんな下らない粒だが、
嬉嬉としてはしゃぎ回つていた
あの時に降つていたものは
確かにこれだ
手のひらを空に向ける
寒さが肌を焼き、
雪がそれに塩を塗る
純粋な気持ちで雪に触れていた
小さな私はもういない
大人になつたと言えば聞こえはいいが、
どうにも
何かを失つたような気がしてならない
私は傘を差した
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