【全文】白人警察官に拘束され亡くなった黒人男性ジョージ・フロイドさん 遺族の思い
アメリカ・ミネソタ州で、白人の警察官に拘束された黒人男性ジョージ・フロイドさんが死亡した事件への抗議デモは全米で続き、略奪などの行為も激しくなっています。こうした中、亡くなったジョージ・フロイドさんの弟・テレンスさんが1日、事件のあった現場を初めて訪れ、「抗議活動は平和裏に行って欲しい」と訴えました。
また、ジョージさんのパートナーであるロキシー・ワシントンさんは2日、6歳の娘・ジアンナちゃんとともに会見し、事件の真相を解明して責任の所在を明らかにするよう求めました。
■弟のテレンス・フロイドさん
まず・・・まず・・・
みんなが怒っているのはわかる。でも、俺の怒りの半分にも満たないだろう。俺でさえここで暴れたり、物を壊したり、コミュニティをめちゃくちゃにしていないのに、みんな何をしているんだ!?
何をしている!?何もやってないんだよ!こんなことをしても兄さんは帰ってこないんだ・・・。
今この瞬間は憂さ晴らしになっているかもしれない、酒を飲んでいるときみたいに。だけどあとで「あの時何をしていたんだ?」と思うようになる。
うちの家族は平和的で信心深いんだ。
そりゃ怒りもある。
でも警察が残酷な事件を起こすたびに同じようなことが起きる。でももう繰り返さない。
みんなデモやって、物をぶっ壊して、それでもやつら警察は動かない。なんでだと思う?やつらの物じゃないからだよ。だからやつらは俺たちに俺たちの物を壊してほしいんだ。
やつらは動かない。
だから、違う方法でやろうぜ、違う手段。
そうだ、違うやり方を試すんだ。「俺たちの声が届かない」なんて考えは捨てて、選挙に行って投票するんだ。
大統領選だけじゃない、予備選も、みんなのために投票する!
勉強するんだ。自分で勉強するんだ。どんな候補者がいるのかをほかの人が教えてくれるのを待つんじゃなくて、自分で誰に投票するかを調べるんだ!
それがやつらには効くんだよ、だってこっちにはたくさんの仲間がいる。
たくさんいるんだ!いっぱいいる!すごい数だよ!
ただ、暴力はナシだ。平和的にやる。やつらをだますんだ。向こうは俺たちがまたやると思うだろうけど、そうじゃない。
変えよう!
ただお願いだから平和的にやろう。
兄さんはヒューストンからこの街に来た。よく電話で「いい街だ」と言ってた。兄さんはトラック運転手になってよく働いてたよ。ほんとに、兄さんはみんながこんなことをしているなんて望まない。みんなに言う。落ち着いて。
左手に平和を。
左手に平和を!
右手に正義を!(群衆)
左手に平和を!
右手に正義を!(群衆)
左手に平和を!
右手に正義を!(群衆) それだよ、それが大事なんだ
家族を代表して、みんなありがとう。花を、追悼をありがとう。
最後に聞きたい・・・
彼の名前は!?
ジョージ・フロイド!(群衆)
ジョージ!
フロイド!(群衆)
ジョージ!
フロイド!(群衆)
ジョージ!
フロイド!(群衆)
■パートナーのロキシー・ワシントンさんと娘のジアンナちゃん
皆さんに知ってほしいことはー
あの警察官たちが奪ったのはこれです…。
結局、彼らは家に帰り、家族に会えます。でもこの子にはもう父親がいません。彼(亡くなったジョージさん)は娘が成長する姿を二度と見ることができません。
娘が何かに行き詰まったとき、彼女は父親が必要ですが、もういません。
私は娘と、ジョージのためにここにいます。公正な裁きを求めます。
公正な裁きを求めます、彼は善い人でした。
誰がなんと言おうと彼は善い人でした。(娘を指さして)娘がその証です。
【テレンス・フロイドさんのノーカット動画】
【パートナーのロキシー・ワシントンさん会見ノーカット動画】