オレオレフィードバック
物事に関する成長の過程において、フィードバックは重要な役割を果たします。
一般にフィードバックは第三者が行うものですが、
ここでは自分自身で行うフィードバック=セルフフィードバックについて考えてみます。自分で自分に、ということから記事タイトルでは「オレオレフィードバック」にしてみました。
フィードバックとは?
ビジネス・教育の領域でのフィードバックとは何かのプロセスに対して、それに対する評価・反応・意見等を返すことです。
それを受けて、次のアクションに活かすことによって改善・調整をすることができます。
例えば、
・先輩から後輩への仕事ぶりに対するフィードバックをする
・Webサービスのユーザーから運営者へ、サービスの使い勝手へのフィードバックをする
・コーチがユーザーへ体の動かし方に関するフィードバックをする
などのケースがあります。
セルフフィードバックとは?
セルフフィードバックとは自分に対するフィードバックを自分で行うことです。
人にはそれぞれの視点や知り得る情報の限界があることなどから、
セルフフィードバックによって第三者からのフィードバックを代替するような強力な効果は得られないが。
かわりに自分一人で実行可能という制約の少なさと改善速度の早さを得ることができる。
セルフフィードバックの方法
フィードバックの有名な方法として SBI がある。
・S = Situation - 状況を伝える
・B = Behavior - 行動を伝える
・I = Impact - 影響を伝える
Salesforce にわかりやすい記事があるので、詳細はそちらを参照ください。
フィードバックを与える/受ける - TRAILHEAD - Salesforce
これを自分で行うとよいのでしょう。
マンガベイビーステップをご存知でしょうか?
主人公のエーちゃんが初心者からプロテニスプレイヤーになり、
少しずつ活躍していく成長過程を描いたマンガ「ベイビーステップ」において、エーちゃんは今できないこと、今ぶつかっている壁に対して必要なことを一つ一つクリアして強くなっていきます。
この際に、自分自身の思考から正解を導くケースと、第三者からのアドバイスを受けて正解を導くケースがあります。
前者はまさにセルフフィードバックであり、特にドラマ版のベイビーステップでは、悩むエーちゃんに対して脳内のエーちゃんがあたかも横に存在するかのように隣から客観的な視点で話しかけてくれます。
てぃーびーのなかにコーチ人格の「てぃーしー」を用意するような感じで。
自分自身で振り返り、分析する以外にもエーちゃんは必要な情報(=フィードバック)を得る努力を欠かしません。
プレイフォームを動画で撮影して、そのスイング角度をチェックするなど。
このように改善の基準となる収集可能な情報を収集し、可視化し、修正結果を把握可能にしていくスキルがセルフフィードバックのポイントになりそうです。
そして、ベイビーステップでは1人では乗り越えられなかった壁も第三者からの直接的なアドバイスや、計画的・偶発的なヒントによって解決していきます。
現実でも同じで1人で解決できなかった問題が他者からのフィードバックで解決できるということはあるでしょう。
この際にエーちゃんの誠実さ、ひたむきな姿勢、普段からの信頼、フィードバックを活かして結果を出していくところなど、応援する側もついつい味方をしたくなる要素が多いのも示唆深いところです。
セルフフィードバックと第三者からのフィードバック。
バランスよく活用していますか?
参考資料
・自分の主観をフィードバックすること
・与えるフィードバック。与えられるフィードバック
・Self-Feedback: The Art of Giving Feedback to Ourselves
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