二本先の季節
先日蝉の季節を飛び越して
コオロギの声を耳にするようになったと思っていたら
また蝉がたくさん鳴く日々が舞い戻ってきた
蝉の声を聴きながら
遠くの夕焼けを眺めながらの帰り道
二本先の家路への通りに入ったら
コオロギの声にまた移り変わった
少し涼しくなった気すらした
二本通りを過ぎてる間に夏が秋になっていた
二本通りを過ぎてる間に左腕を蚊に刺されていた
大きく腫れている
二本通りをすぎる季節を過ぎる間の蚊だから
例年の如くよく吸っていったようだ
夏の終わりに蚊に刺されるととめどなく痒い
痒みを気にしながら
二本通りを過ぎて家に帰るまでに
夕焼けの橙は濃くなった
感覚という感覚が夏も秋も感じていた
なんと豊かな家路か
左腕をポリポリかきながら
コオロギがよく鳴く角を曲がる