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39歳父の竹修行奮闘記 第三十三回「四つ目+四つ目=四つ目崩し編み」

昨日アップしたところだが、今日はのっぴきならない事情があって、四つ目崩し編みのやり方を紹介しよう。

クラスメート達がこの記事のアップを待っているのである。首を長くして。こんな記事に頼っていて大丈夫か、クラスメート達よ。

基本の四つ目編み(そういえば基本すぎて紹介してなかった)に交差する形で四つ目編みをくぐらせたような編み方、それが四つ目崩し編み

シンプルに見えて、非常に手強い。今まで紹介したどの編み方よりも複雑かもしれない。輪弧も亀甲も複雑だが、四つ目崩しも負けていない。

では早速始めよう。

今回はいつもと違って、2色のひごを縦方向と斜め方向で分けて使う。縦方向の四つ目が白、斜め方向の四つ目が赤だ。白ひごは、常に自分から見て垂直方向に置いておくことが何より大切で、白ひごを斜めにしてはいけない。

1本目

2本目

3本目

4本目

ここまでは問題ないだろう。さあ続けよう。

5本目

6本目

7本目

8本目

突然ひごが濡れてるのは、滑り防止のために湿らせたからで、他意はない。

ここでまず四つ目崩しの第一規則だ。

四つ目崩し第一規則
赤ひご(斜め方向)は一方向は全て常に白ひごの下をくぐり、その垂直に交わるもう一方向の赤ひごは全て常に白ひごの上を通る。

現段階ではあまりピンと来ないかもしれないがもう一度編み目を見てみよう。

右上に向かう赤ひごは常に白ひごのの上、左上に向かう赤ひごは常に白ひごの下にあるのがわかるだろう。

では続けよう。ここからは押さえとすくいの関係が見えるように、2段階に分けている(差し込んでしまうと交点の押さえすくいが分からなくなってしまうため)

9本目

反時計回りに90度回転させる。

10本目

ここで組み替えがスタートする。左上の部分を以下のようになるように組み替える。

つまり9本目と10本目の白ひごの端が、赤ひごをおさえる形になる。

反時計回りに90度回転させる。

11本目

今度も左上の部分を以下のように組み替える。

先ほどとは逆で、10本目と11本目の端が赤ひごをすくう形になる。

反時計回りに90度回転させる。

12本目

今度は左右ともに組み替えがある。

組み換え前

組み替え後

ここまでできたら以下と同じようにできてるか確認しよう。

間違いがなければ次へ進もう。

13本目(赤)

ここでも組み替えがある。

組み替え前

組み替え後

これは要するに10〜12本目で行った組み替えは、13〜16本目を差し込むためのもので、差し込んだあとに、事前に組み替えた部分を元に戻している、ということだが、ややこしかったら見たとおり組み替えればよい。

反時計回りに90度回転させる。

14本目

ここも以下のように組み替える。

反時計回りに90度回転させる。

15本目

ここも白ひごが赤ひごの上に来るように、以下の通りに組み替える。

反時計回りに90度回転させる。

16本目

ここは先ほどとは逆で、白ひごが赤ひごの下に来るように組み替える。

組み替え後

16本目まで編めたところ。

編み間違いはないだろうか。チェックの仕方としては、右上〜左下の赤ひごは全て白ひごの上、左上〜右下の赤ひごは全て白ひごの下となってれば問題なしだ。

そして17本目からようやくあるパターンが現れ、そこからはそのパターンに従って編んでいけばいい。

まずここからの基本的な手順として、

①左上〜右下の赤ひごを入れる
②右上〜左下の赤ひごを入れる
③横方向に白ひごを入れる
④組み替え
⑤反時計回りに90度回転

この繰り返しだ。

ひとつずつ見ていこう。

17本目(赤)

白ひごの右上頂点から出ている赤ひご1本のみをおさえて、他の赤ひご白ひごは全てすくう。

18本目(赤)

白ひごの左上頂点から出ている赤ひご1本のみをすくって、他の赤ひご白ひごは全ておさえる。

19本目(白)

白ひごが四つ目編みになるよう、おさえとすくいを確認し、片側の赤ひごは全てすくい、もう片側の赤ひごは全ておさえる。

ここで組み替えだ。

まず丸をつけた部分を確認してみてほしい。

緑の部分をピンクと同じようにするために組み換えを行う。

まず左手で右上〜左下の赤ひごとその左にある白ひごを全て掴む。

右手で左上〜右下の赤ひごを1本掴み

左手の赤ひごを1本落とし

右手の赤ひごを落とし

左手の白ひごを1本落とす

次に隣の左上〜右下の赤ひごを右手で掴み

左手の赤ひごを1本落とし

右手の赤ひごを落とす

これで組み替えが終了だ。

反時計回りに90度回転させる。

次は左右が逆になる。

20本目(赤)

白ひごの右頂点から出た赤ひご1本のみをすくい、他の赤ひごと白ひごは全ておさえる。

21本目(赤)

白ひごの左頂点から出た赤ひご1本のみをおさえ、他の赤ひごと白ひごは全てすくう。

22本目(白)

白ひごの四つ目ができるようにおさえとすくいをして、左上〜右下の赤ひごは全てすくい、右上〜左下の赤ひごは全ておさえる。

組み替えは先ほど同じ要領で、右手で左上がりの赤ひごと縦の白ひごを掴み

左手で赤ひごを1本掴み

右手の赤ひごを1本落とし

左手の赤ひごを落とし

右手の白ひごを1本落とし

左手で赤ひごを1本掴み

右手の赤ひごを1本落とし

左手の赤ひごを落とし

右手の白ひごを1本落とし

左手で赤ひごを1本掴み

右手の最後の赤ひごを落とし

左下の赤ひごを落とし

これで組み替えが完了だ。時計回りに90度回転させる。

もうさすがに疲れたので勘弁してほしいところだが、次は左右が逆転するので、念の為画像で説明しておく。

23本目(赤)

24本目(赤)

25本目(白)

組み替えは今度は左手で掴む。

あとはさっきと同じで

あとは17本目以降の手順を繰り返していくだけだ。

ネット上でも書籍でも、おそらくこの四つ目崩しの編み方を紹介したものはどこにもないはずだ。というのも、これは先週末に後継者育成事業で伝統工芸士の大橋重臣さんに習ったばかりで、この編み方は先生の自己流なのだ。

現役の一流の職人である大橋先生が長年の経験を経て辿り着いた編み方は、確かに説明すると複雑に思えるが、間違いなく最も効率的な方法に違いない。

そしてこの記事が、後継者育成事業に共に参加しているクラスメート達の備忘録となることを祈りつつ。

この記事を書いたおかげで(写真を撮るために何度も編むので…)、私も四つ目崩し編みはほぼマスターできた。私にとってもこの連載は大きな意味を持っていたりするのである。

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竹遊亭田楽
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