インスタ映えに流されない!
2週間くらい経ってしまったが、10月11日に熊本イノベーションスクール「次代舎」第4回目の講義に参加してきた。
今回はマーケティングのお話。
それまでは組織とか戦略とかどちらかというと内部の関係性をどう築くかという話だったが、マーケティングは外部の人との関係性を考える話だよと熊本県立大学総合管理学部教授の丸山泰先生がおっしゃったのがすんなり頭に入ってきた。
事業をしていると、マーケティング力は必須になってくる。どうやってお客様を獲得するか。こればかりが重要視されて、どこもかしこもインスタ映え、SNS投稿を押してくる。確かに、私もご多分に漏れず写真やオシャレな外観やスタイルに目が行く。店舗経営や飲食業はこの戦略が合うのだろうと思う。つまり、どんなタイプのお客様であろうと、「なんかインスタでいいねがたくさんついてるから来てみた」という流行に乗るのが嬉しい、楽しいという一定の層がいるのは確かなので(別に悪い意味ではない。)、そういう方に情報を届けて、来ていただいて、喜んでもらえればいいからだ。
では、この流行に合わせる経営って正しいのだろうか。
流行は、時の流れ、人の嗜好に左右されるので、安定性はない。流行に乗れれば、一定の収益性は確保できるかもしれないが、継続するかは不確定なので新たな流行を探っていかなくてはいけない。これって疲れやしないか。
自分で始めた事業を、風に流されるすすきのようにはかない存在にしていいのだろうか。
丸山先生は、以前ライオン株式会社の研究開発、市場情報部(マーケティング・リサーチ)、ブランドマネジメント開発担当部長など、実際に研究開発チームが良いと思って作った商品が、なかなか売れないのは何故なのか、ならばマーケティング部署に行き、売れる商品を作ろうじゃないかと思われたらしい。マーケティング的発想でみるイノベーションとは?という質問に、「新しい価値による変化によって新しい行動が生まれること」とおっしゃった。
例えば、ライオンのキレイキレイという手洗いソープがある。当時石鹸が主流だったので、液体ソープのニーズはほどんどなかった。しかしO157が流行り、手洗いの重要性が高まり、特に子供に手を洗うことを習慣にさせたい母親と子供の間でいつも「きれいきれいしてきなさい。」というセリフが当たり前になっていた。そこでその言葉をそのまま商品名にし、自ら手を洗いたくなるように優しいお母さんと子供のパッケージで売り出した。その他色んな営業戦略も講じて、ヒット商品になり、また結果的に液体ソープの市場と子供が進んで手を洗う行動を生んだのだ。
このように良いモノを良い仕掛けによって、新しい価値を提示して、新しい行動を生むことができる。その価値を理解してくれる人が増えれば増えるほど、収益性は増し、事業も安定する。今の時流に右往左往するよりも、少し先の未来へ導くことができる方が面白いに違いない。
マーケティングはそういう観点で考えることが必要なのではないかと思った。
最後にマーケティングを考える際はSTPが大事。
1.コンセプト
2.STP
セグメンテーション
ターゲッティング
ポジショニング