見出し画像

同じ会社でも営業所によって全然稼ぎやすさが違う話

みなさん、こんにちは。
タクシーチャンネルのげん太です。

大手のタクシー会社は営業所がたくさんあります。同じ会社でも稼げない営業所と稼げる営業所があるので、リアルな話を記事にしていきます。最後には稼ぐためには配車営業と営業所の立地について、どちらが大事かも書きました。ぜひご一読ください。


営業所は都心5区に近すぎると客の流れがないため良くない

東京でタクシーを始める場合、都心5区といって(新宿区、渋谷区、千代田区、港区、中央区)に出やすい営業所の方が売上の面で有利だと言われています。しかし気をつけて欲しいのは「近すぎる場合」です。特に都心5区の中に位置している営業所は、出庫後すぐにお客さまの人流が読みにくいため初心者には営業が難しいです。例えば、朝であれば郊外から都心へ入ってくるお客さまの人流があります。タクシーの基本中の基本は人流に沿ってお客さまを乗せて走ることです。都心5区の中の営業所や都心5区に近すぎる営業所は、人流に乗ることが難しく、特に初心者は人流に乗るという基本の感覚が掴みにくいかなと思っています。朝の人流でお客さまの降車地になりやすい場所の近くにある営業所は、送ってきたタクシーによる空車も多くお客さまを乗せにくいため避けた方がいいと思います。

営業所に対しての渋滞発生時間と首都高の入口出口について

大手のタクシー会社営業所で、例えば日本交通であれば都内だけで7箇所、グループ会社は50箇所以上あると思います。その営業所が稼ぎやすい営業所なのかを調べる際に有効な方法のひとつで首都高速の入口、出口を見るという方法があります。首都高速の入口に近いと、出庫後1本目のお客さまが高速を利用する可能性は高まります。帰庫時も同様で、遠方からでも営業所に帰りやすくなります。また併せて渋滞が発生しやすいかどうかも見る必要があるでしょう。営業所の近くの幹線道路がよく渋滞しているのか、営業所近くの首都高速が渋滞しやすいかどうかは稼ぎやすさに大きく影響します。実車中のタクシーは止まっていても「時間メーター」でタクシー料金は上がりますが、走っている時の「距離メーター」に比べて「時間メーター」は比較にならない料金が上がらない(稼ぎのコスパが悪い)です。特に高速道路ではタクシーの「時間メーター」がないので、高速道路での渋滞でタクシーが止まってしまった場合、メーターは全く上がりません。(高速道路で工事渋滞や事故渋滞は抜け道もないので地獄です…車内にいるお客さまは怪訝な雰囲気となります)なので稼ぎやすい営業所を選びたいと思った場合は、首都高速の入口出口、幹線道路と首都高速の渋滞の有無はチェックするといいです。

営業所によって車種や細かいルールが違う

営業所によってタクシーの営業車、車種が違う場合もあります。東京のタクシーにおける車種選びはそれだけで売上が1出番「5千円〜1万円くらい」変わってきます。流し営業と配車営業が稼ぐためには重要ですが、お客さまに選ばれる車種とそうでない車種があります。道の横で手を挙げているお客さまでも、急に手を下げて、後ろの空車タクシーに乗られる経験をこれからの人にはしてほしくありません。(車種だけでなく、会社のブランドもお客さまは選んでいます)特に夜、繁華街でロングのお客さまなどは車種とブランドを選んで乗ってくるのが東京のタクシー業界のリアルです。個々のタクシードライバーのスキルもそうですが、お客さまに選ばれる会社に入って良い営業所の良い車種に乗るということがとても大切だと思います。

また営業所ごとに帰庫90分前までしかお客さまは乗せてはいけない、距離制限は気にしないなど細かいルールがあります。隔日勤務の場合、法定休憩時間は3時間ですが、営業所によってかなり独自な解釈があって、独自のルールで運用しています。この営業所による独自ルールが乗務員にとってより自由で好き勝手しやすいことを業界では「ゆるい」と表現しています。

絶対に稼ぎにくいエリアの営業所は多く存在している

稼ぎにくいエリアとはどこでしょうか。(個別で聞いて下さい)東京のタクシーで稼ぐために選んではいけない営業所のエリア(地域)というものがあります。そこのエリアでタクシードライバーをはじめてしまうと、稼ぎやすいエリアの営業所に比べて毎出番、毎出番、不利な状況で仕事をすることになってしまいます。かなり稼ぎにくいエリアの営業所で隔日勤務6万円の売上があれば、稼ぎやすいエリアの良い営業所であれば8万円くらいの売上になるでしょう。月に12出番して売上の約60%が給料となります。塵も積もれば山となることを考えると、1年で年収差は大きく開きます。10年働くとなるとより収入の差は大きくなります。初心者が東京でタクシーをはじめるならば稼ぎやすい営業所ではじめた方がいいです。通勤との兼ね合いもありますが、通勤が近いというだけで会社を選んでしまうと悪い結果になることが多いです。

一度入った営業所は原則変えられない

タクシーは一般職なので転勤や異動はありません。一度営業所を選んでしまうと、退職までずっとその営業所で働くことになります。つまり最初の営業所選びに失敗した場合、ずっと稼ぎにくい営業所で働くことになります。転職しようとしても2年縛り(2年以内に辞めると二種免許の費用や入社祝金、研修費を一括返却しなければならない)があってやめられないですし、経験者転職は「変な癖がついていて扱いにくく」冷遇されるのがタクシー業界です。そのためタクシー転職の会社選びの中で特に外せないのが営業所選びになります。多少営業所がボロかったり(不潔なのはだめ)アクセスが悪かったりしても、稼ぎやすく良い営業所で仕事をスタートすることが初期から安定した高い収入を手にいれるためのポイントです。東京には約400のタクシーの営業所があると言われていますが、私が思う稼ぎやすく良いなと思う営業所は20くらいしかないです。限られた営業所を探し当てることは難しいですが、タクシーを通じて生活が豊かになっている人の多くは稼ぎやすく良い営業所で長く勤務していることが多いです。


本日は、同じ会社であっても営業所の立地によって、稼ぎやすさが違うという話でした。

私が最後にお伝えしたいのは、意外とチリツモだということです。営業所の立地は最初で全て決まってしまいます。稼ぎにくい営業所を選んでしまうことで、稼げている人より「日々ちょっとだけ不利」。歩合給の仕事はこの「ちょっとした不利」が1年、5年、10年単位でみると大きな…、とても大きな収入の差になっています。配車営業の優劣よりも営業所の立地の方が稼ぎに与える影響は大きいと私は考えています。

今回も最後まで読んでいただきありがとうございます。

この記事がお役に立てましたら
ぜひ「♡スキ」を1回タップしてくださいね。

また次の記事でお会いしましょう。

【関連記事】『2024年タクシードライバーに向いている人』


この記事が参加している募集