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#14 徹底的に「〇〇させる」をやめる(後編)
『ホームスクールをあたりまえに生きてる』エッセイ 第14弾
徹底的に「〇〇させる」をやめる 後編
「読み・書き・計算」さえあれば、とはよく耳にすることですね。
ですが、それさえも「〇〇させる」意識は捨てるように心がけてきました。前編はこちら。中編はこちら。まとめ編はこちら。
計算すること
低年齢のこどもたちのいる家庭を想定してほしいのですが、こどもの興味関心を主軸に問いをひろげていく多くのアンスクーリング家庭が実践していることと同じです。
ドリルに取り組むことはありませんでしたし、ましてや教科書を開いて学習して計算のやりかたを覚えるということもありませんでした。
計算する機会は日常のなかで身近なことだからです。
重要だと思われるはじめの一歩は、「数詞」と「数の概念」の理解です。
例えばお風呂のなかで百まで数えるようなことは、「数字(記号)」を認識することができ、「数詞(読み方)」を覚えたということです。文字として覚えているので「数えている」とは違います。
「数の概念」とは、「数える」ことが理解できているということです。
体験を積み重ね、繋がった時、経験となる
わたしはそのように考えています。
経験が知識と教養になります。逆に言えば、知識と教養を支えている経験と体験は、言語化できないものもあってその量はとてつもなく大量で、なおかつ個人的だということです。
個人の主観によって世界がひろがっていくのですね。
泥遊び、積み木、縄跳び、お絵描き、粘土工作、折り紙工作などなど、あらゆる体験は、幼少時代だけでなく、おとなになってもふとしたインスピレーションを与えてくれる”体験”を提供します。こどものお遊びといって早々に切り離すのはもったいないし、その理由も無いなと思います。
「歩く」「走る」といったことがインスピレーションになるという話もここにつながるのでは?なんて思います。
少し話が横にそれますが、当時、子が在籍していた通信制高校の学習コーチに「高校で学習する範囲を取り組みたいから適切な教材があればおしえてほしい」内容をわたしから伝えたことがあります。でもうまく伝わらなかったみたいで高認対策テキストを紹介されたことがありました。
わたしはその対応でかなりがっかりしてしまい、以降、期待することがありませんでした。
もうひとつ、わたしは「親からはこのような点を配慮してきました」という内容を伝えました。それが詳し過ぎたのがよくなかったのか、(この子は不登校の経験のある子。この子は繊細な子。)と強く印象づけられてしまったのか、酷く、腫物扱いされた感もありました。
わたしは、「わたしからの情報の提供を参考にして、あなたはあなたの仕事をしてほしい」というメッセージだったのですが、どうやら「過保護な親の過剰な期待に応えなければならない」プレッシャーに代わってしまったようでした。
おもうにここが「私立学校・民間学校」の弱点なのでしょうね。
お客様のニーズにこたえて経営しなければならない。そういう気持ちがスタッフにある。そしてそれは民間経営では、運営を維持するために必要最低限必要なことだと認識を重視している姿勢があるということです。人気(ニーズ)がなければ事業を継続できないのですから。
でも、それって。
”教育に携わる”って、それでいいのかな?ってちょっと思います。
世界は不思議
こどもが目にする世界は、不思議に満ちているのでしょう。
「たくさん」ってなに?
「ある」ってなに?
「ない」ってなに?
「いつ」ってなに?
算数は言語だ、とつくづく感じます。
国語の感性は、算数の感性と比例する…という感覚です。
SF小説が好きな子は、宇宙に興味が湧くかもしれないと思うのはそういうことです。読むことが好きだからといって文系だ、作家だ…とは限らないですよね。
こどもの目が不思議を映しているのをみつけるたびに、幸せになれるし、その不思議が、ある日突然、法則性と結びつき、「理解する」に発展していく様は感動の瞬間です。
そんな一瞬を共有する。
それがどんなにしあわせなことか、と。
将来のために予定された今に追いかけられるがないのです。
いつでも、予測できない今を味わっている感覚は、心身が満たされていく心地がするものと思います。
そんな暮らしで、いいんじゃないかな。
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ホームスクールをあたりまえに生きてる
「ホームスクールをあたりまえに生きてる」シリーズを集めたマガジン 2022年5月スタート。 更新中。基本的に全文公開としています。 気に入…
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