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休校要請から~その②公教育と平等性~

 2020年3月「一斉休校」の要請を受け、各地で臨時休校が始まりました。次々と登場する学習支援サービスの無償提供と学校に登校せずに家庭で学習を実施する事実に、多くの戸惑いが散見しました。私もそのひとりながら、なかなか言語化に難しく、少しずつ言葉をつづっていきたいと思っています。今回は第2弾です。

関連note; 
休校要請から~その①学習支援サービス無償提供~
休校要請から~その③「休校延長」と「学校再開」の間~
休校要請から~その④ 休校特別措置「出席停止」ってなんですか?
休校要請から~その⑤「休校特別措置」と「不登校支援の在り方」の狭間で
休校要請から~その⑥ リモート学習と家庭学習の発展(前編)



臨時休校がもたらした状況

 こどもが「学校に行かない・行けない」となったときの親と子ども本人が抱く不安のひとつに「学校の勉強が遅れること」というものがあります。これはいわゆる『不登校』に限らず、『長期欠席』の場合には特に懸念されることでしょう。病気治療のための入院時には「院内学級」に転籍する例もあると聞きます。その時、元の籍のあった(転校前の)学級との連携は、学校それぞれということです。退院するとまた元の学校に戻ることももちろんあるのでしょうね。
 今現在、文科省は『不登校』より『長期欠席』のワードを使うことが多い印象です。文科省が行う調査は「不登校児童生徒」ではなく「長期欠席児童生徒」となっており、長期欠席の理由に〔病気・不登校・経済的理由〕の3つの項目を区分しています。『不登校』は『長期欠席』に含まれる理由のひとつということですね。

 『長期欠席』の観点は、「学校で授業を受けることができない」ことです。一斉休校を受け、大多数がその状況になりました。他方で『不登校』や『病気』『経済的理由』での長期欠席児童も、その一面を抱えてきました。

「こどもが常に家の中に居る」ことを要因とする波紋
・食費、光熱費がかさむこと
・監護者の有無(食事の支度や家の中の変化)
・防犯・安全性
・日中の過ごし方(それに向ける世間の眼差し)

・食費、光熱費の課題
  学校給食は給食費で賄われています。家庭で過ごすにはその「代わり」に用意する必要にせまられますが、できることは家庭それぞれ違ってきます。普段家に居て、お昼にこどもの分まで作る量が増える家庭もあるでしょうし、出勤前にお弁当を作っておいておく家庭もあるかもしれませんし、家にいるこどもが自分で作ることができる場合もあるし、他所で食べにいけるところや食事を用意してもらえる場所があるかもしれませんし、お弁当や総菜を買うという場合もあるかもしれません。それぞれでかかる実費は異なりますし、その負担も家庭によって違ってきます。学校給食の内容も厳密にはかかる実費も家庭における負担の感じ方も違っていますが、「さほど」の違いが感じられないように設定工夫されていることと思います。それは平等性が公共にはあるからです。(公共という言葉で合っているでしょうか。)その公共性から急に解き放たれることによって「負担」の違いに焦点があてられることになります。
 これを負担と捉えるのは、自分で選んだことではなく、思いがけずその状況に放り出されたことでより強く感じてしまうのでしょう。しかしながら、それではストレスが増す一方だと気づきます。気づきたところで、見方・考え方、観点を変えるのです。そうすることで「逆境を愉しむ」状況をみずから創造することができるのですね。

 でも、逆境を愉しむことを、「逆境を全面的に受容する・許容する」と読み違えてはいけないことだと思うのです。逆境を愉しむことで、ストレスのセルフ・ケアをしています。苦しい状況に対する怒りや不満、そしてそれを改善しようとする試みは、また別のところにあります。

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不登校支援、教育機会確保法、ホームスクーリング制度、そして公教育の在り方に問いかける。それぞれのマガジンと連携します。

全国一斉休校要請が出された2020年2月から 学校のこと 自宅学習のこと オンライン授業のことなどテーマ別にかきつづったnoteまとめマガ…

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