アイルランドの歌 The Cranberries
昔、20代の前半の頃、音楽なんてもう聴きたくない、と思ってしまった時期があった。何故あんな風に思ったのか今だに分からないが、そうやってなるべく音楽を聴かないようにしていて大分たった頃、「Zombie」(1994年)という曲が耳に入ってきて、妙に気にかかり、迷った末、結局買ってしまった。クランベリーズの曲だった。
「Zombie」The Cranberries Live 映像
歌詞和訳字幕付き
強烈な曲だ。軍隊・暴力などをゾンビに喩えるのは、Nigeriaの Fela Kuti の影響なのかもしれない。
「Zombie」Fela Kuti (1976年)
「Zombie」Fela Kuti 歌詞
彼らがアイリッシュであることを思うと
Paul MacCartney の「Give Ireland Back To The Irish」(1972年)や
「Give Ireland Back To The Irish」
Paul MacCartney 歌詞
U2の「Sunday Bloody Sunday」(1983年)を想起せずにはおれない。
「Sunday Bloody Sunday」U2 歌詞
嫌いな人には、感情とともに裏返るクランベリーズの Dolores O'Riordan のボーカルはどうにも気持ち悪いらしいが、僕はとても好きです。
クランベリーズを聴いた事をきっかけに、友達に勧められ、Beastie Boys、Nirvana、Pearl Jamなど当時の音楽を色々聴きました。
どれも好きですが、その中でもクランベリーズは、今になってもよく聴きます。特に「Zombie」が入った『No Need to Argue』(1993年)
の次のアルバム『To the Faithful Departed』(1996年)は素晴らしい。演奏も歌もパワーがある。裏返る声もさらに磨きがかかっていてる。力強く、優しさにあふれたアルバムだと思います。
『To the Faithful Departed』所収「War Child」
「War Child」歌詞
『To the Faithful Departed』所収 「Joe」
「Joe」歌詞
The Cranberries のアルバムも、 Dolores O'Riordan のソロも、1つとしてつまらないものはありません。
Dolores O'Riordanは、本当に素晴らしい歌手でしたが、2018年1月に46才の若さでなくなりました。
休止していた The Cranberries の活動も再開し、軌道に乗り始め、これからというところでした。残念でなりません。
死後に出されたラストアルバム『In The End』も本当に素晴らしい内容です。
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