西アフリカ・マリのディーバ Fanta Damba とビック・グリオ Banzoumana Sissoko
『Musiques du MALI』 という西アフリカのマリの様々な音楽を集めたオムニバスがあった。
伝統的なものから、サリフ・ケイタも昔歌っていた Rail Band など
Rail Band (feat.Salif Keita)
本当に多種多様なマリの音楽が入っていた。
そのアルバムに Fanta Damba と Banzoumana Sissoko の歌が入っていた。これが素晴らしかった。
それで、マリに行った時、カセット・テープを探した。
なかなか思っていたようなものが見つからなかったが、帰り際に空港で尋ねると、状態の良いテープが売っていた。
その時手に入れたカセット・テープは、Fanta Damba の映像が YouTube で観られるような時代になった今でも
Fanta Damba の Live 映像
僕にとっては大切なものだ。
Fanta Damba は西アフリカ、マリのセグー出身の歌手(Wikipedia 2022.2.3. Fanta Damba)。
映像を見て貰えば納得してもらえると思うけれど、本当に素晴らしい歌手です。バックはギターともう1つはジェリンゴニだろうか? 演奏も素晴らしい。
1つ目の映像は最初2分くらいは演奏は入っていますが、話をしていて、その後歌が始まります。
Banzoumana Sissoko は
未だに Banzoumana Sissoko 以外に同じような音楽を聴いたことがない。
弦楽器をバックに語るような、唸るような歌が入る。
Banzoumana Sissoko
僕の尊敬するジェンベのマスター・ドラマーが、ある時話してくれた。
「グリオといってもいろいろなグリオがいる。本当の意味で歴史を語る事ができ、尊敬されているグリオは、ほんの一部だ。その1つが Banzoumana...」
僕は思わず「Banzoumana Sissoko は?」と訊いた。「Oh, big one!」という答えだった。他にも幾つかグリオの名前を言われたはずだが、あまりにこのことで驚き、忘れてしまった。とにかく Banzoumana Sissoko も素晴らしい。この2人を紹介してくれた 『Musiques du MALI』 は、本当に素晴らしいアルバムです。
旅したアフリカ諸国で買ったカセットテープは、2020年6月に急に思い立ってデジタル音源化して聴いています。
上から1段目がジンバブエ。2、3段目がマリ。
4段目は、左がケニアで、右がセネガル。
これが行った順番。
2段目の左端が Fanta Damba で その隣が Bazoumana Sissokoです。
その2つ以外は積み上がったテープの中からラジカセで聴かせてもらって、よかったものを買った。今聴いてもどれもいい。
ジンバブエとマリは遊びで行ったからテープも多いが、ケニアとセネガルは太鼓の修行ツアーの合間だから、1つづつのみ。中にはところどころ音が歪んでしまったものや、スクラッチしてる様になっているものもあるが、それはそれで楽しい。
アフリカの音楽といっても、本当にいろいろだ。大きな大陸だから、当たり前だけれど。同じ国でも実に多様です。
カセット2段目の右端、マリの Yoro Sidibe のドンソンゴ二 は伝統的なスタイルの本格的なものだろうと思います。
[Apple Music にドンソンゴニと思われる Yoro Sidibe の音楽が上がっている。
同一人物だろうか?テープの音質はあまり良くはないのでそのせいかもしれないが、若干声質が少し違う気もします。
ドンソンゴニは、セネガルのタンバクンダで Samba Traore という名人の演奏を間近で見ました。本当に素晴らしかった。Sidibe も Traore もその名前からのBamana (バンバラ人)であることが推測できます。
両名人の演奏を今日本にいて聴けるのはなんともありがたいことです。
ケニアのルオー人のニャティティ(4段目の左)もかなり本格的(こちらも伝統的な弦楽器です。) 実に素晴らしい演奏と歌です。
[ニャティティの演奏と歌。カセットに書かれた4つの名前のうちの1つ Lucas Odote 氏
歌のスタイルはカセットのものと似ているように思う。同一人物だろうか?]
(以前にinstagram(philosophysflattail)に書いた記事を手直ししたものです。)
アフリカの旅
マリの太鼓奏者ヤヤ・ジャロの本
『アフリカの知恵 癒しの音』について