川柳をはじめるんですね第6回

君起きてパジャマ脱いでくだけの時

線路ふれ凍る指 鳴るカンカンが

誰か言う「脱衣所でキスなんて嘘」

決断の手紙の語尾が口を縫い

冬の午後 組み立てあがる 私たち

その気持ちいっそ僕ので暴こうか

猫により預けられし身 恋人は

眠たげに「朝捨てる前着て寝るの」

出くわせば私 嘘吐き切れるんだ

しばらくの素晴らしい雲 じき降るよ

逆立つ毛 青の窓から 風を待つ

君になく あの子にあるで 明かす夜

届いたらほんとに僕か振ってみて

低気圧 クォーツからか 声がする

助手席の位置もすべてと同じ嘘

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多宇加世
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