詩 再会
僕たちはせいので
背中を向け
振り向かずに
知らない方へと歩む
肩を落とさないように
下を向かないように
いつもの歩幅で前を向いて
しばらく歩いて僕は
方向を右へと変えた
前から吹く風がとても冷たく
歩くのが嫌になったんだ
横から吹く風もまた
痛いぐらいに
僕の体から体温を奪う
耐えきれずに
また右へと進路を変え
背中で風を受けることにした
しばらく歩いていると
君と過ごした記憶の匂いがして
たくさんのことを思い出した
思い出していると
心が温かくなって
君はどうしているのかなと
そればかり考えていた
僕は君と別れた場所に
戻りたいと思った
最後に君が立っていた
あの場所にいくと
また君を感じられる気がしたから
そう
ここだったな
と僕は思った
この場所で僕たちは別れたのだと
目の前に君が立っていたあの時に戻れたら
どれほど嬉しいか
僕は雲ひとつない空を見上げ
涙をながした
きっと僕はもうここから
動けないんだなと思った
ずっとずっとここで
君を思いながら
足踏みし続けるんだ
あれ
君の香りがする
なんだ
君もそう
君は僕と違って
左周りで
こんどは前を向きあって
僕らはまた出会った
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