その場に自分がいてその場にあった音が流れる幸せはこの上ない。

美味しいrakuenができるまで〜沖縄県今帰仁村移住日記 移住396日目

大学生の時、夕方から朝までアルバイトを掛け持ちして貯めたお金を全額使って憧れのアメリカに向かった。当時最大級の航空会社であったPANNAMのアメリカ横断の周遊券を使ってサンフランシスコに突入した。
アメリカに行ったらやりたい事、見たい事はたくさんあったけれどその一つがアメリカのFM局を聞く事だった。
当時、日本で聴ける英語ラジオ局はamのFEN(極東放送)だけで、クリアでないしみったれた音でしかアメリカ音楽を体感することができなかった。
サンフランシスコ国際空港に降り立って、長蛇の列の入国審査を待っている時 我慢できなくなって日本から持ってきたラジオを取り出しスイッチを入れたら、AllmannBrothersBandのJesicaが流れてきて、まだ何もしていないのに「ああ、僕はアメリカに来てやったぞ」などと心の中で呟いたのを思い出す。

その場に自分がいてその場にあった音が流れる幸せはこの上ない。

沖縄の楽しみ方はたくさんあるけれど、小さな村の集落巡りは僕の好きな楽しみだ。集落は、地元の方々の生活の場でもあるから土足でその場を踏み潰すような行為は慎み、ただただゆっくりと歩く。
どこの集落も生活の場にしては静かで、人の声や生活音はあまり聞こえず飼っている鶏やヤギや野鳥の鳴き声が気持ちよく聞こえる。
どこか遠くから、いや、もしかしたら近くなのかもしれないけれど三線の音色が聞こえてくる。ここでも僕は心の中で呟く。
「ああ、僕は沖縄にきているんだな」などと・・・・。

ここでもその場にあった音が流れてきた幸せを感じた。

今日3月4日 沖縄は「さんしんの日」。
一日中 三振の音色が聞こえてくる日でもある。

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