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阪神 遠藤成選手が戦力外…期待してただけに、理由を深ぼってみた


阪神の遠藤成選手が、戦力外となってしまいました。。


僕が何度か観に行った2軍戦で、遠藤成選手がよく活躍をしてました。

姫路でのある2軍戦の後、スタンドへの挨拶をする選手代表が遠藤選手だったことがあります。
その時の挨拶の姿が凛々しく、内容も非常にしっかりされていたので、
「ああ、この選手は人間的にもしっかりされた、真面目な方なんやろうなぁ」
というのを勝手に感じていました。

その後、なんだか気になる選手になりまして、注目するようになり、自然と期待するようになっていました。


ここ数年、2軍で順調に成績を伸ばしている印象だったので・・・
この戦力外は衝撃でした。
まだ23歳。
「いやいや、これからやろ・・・」
と素直に思いましたね。阪神の編成、何考えてんねんと。

遠藤選手については、来季は調子を落としてきた時の中野選手の後釜の一番手やろう、来季こそは一軍デビューやろうと思っていました。


思うところは多々ありますが・・・

でも、当然ながら僕のような素人にはわからない判断があるのでしょう。

好きだからこそ、より知りたくなります。
なぜ、こういう事態になったのか知りたくなったので、僕なりの視点でまとめてみました。







2019年。入団時の予想される期待値

遠藤選手は、名門、東海大相模で甲子園に出場。
ショートを守りながらもマウンドにも上がる大黒柱。打っては四番。

当然ながら、阪神も遠藤選手に将来的なショートを任せる想定でドラフトしたと思います。


ドラフト指名選手

当時のドラフト指名選手で、内野手で遠藤選手のライバルと想定されるのは小幡選手ですね。木浪選手は、社会人で年齢が7、8歳離れていることもあり、競争相手という位置付けでは無かったでしょう。


その当時の一軍でのショートは主に木浪選手。木浪選手は即戦力として1軍に入り込み、ショートのポジションを奪っていました。
対抗馬は北條選手ら。ただ、北條選手は怪我もあり、やはり阪神編成としては次世代の有望なショートは抱えておく必要があったでしょう。
遠藤選手の獲得は、将来を見据えての指名でした。


2020年〜。中野拓夢という大きな壁。

その状況が一変したのが、中野選手という翌年ドラ6の驚異的な選手の入団です。
中野選手はすぐに木浪選手からショートのレギュラーを奪いました。

極論ですが、遠藤選手が戦力外になった一番の要因は中野選手の存在のように思います。

遠藤選手が在籍する5年間でこの壁を越えられませんでした。
ショートとしても、セカンドとしても、この壁が高かったと言えます。

5歳年上の選手なので、中野選手が30代前半まで活躍することを見越すと、その時には遠藤選手も20代後半。この壁は巨大でした。


2軍でのショート争い。守備面で小幡、高寺というライバル。

さて、2軍の試合の出場でもライバルがいます。
1歳年上の小幡選手は、守備力では屈指の評価を得ている存在。
そして、1学年下で上田西から高寺選手が入団しました。

結論として、遠藤選手はこの2選手をショートの守備力で超えられなかったと言えます。


▶︎ 2020年

それを表しているのが、「2軍でのショートでの出場試合数」だと思います。
2軍首脳陣は、やはり期待値の高い選手に、出場機会を与えると思いますので。

2019~2024年のショートでの出場機会数をまとめてみました。


2軍 出場試合数 ショート


2軍 出場試合数 ショート

2020年の一年目で、早速遠藤選手のショートの適性の試験は始まっていたと考えられます。
そして、残念ながら、翌年に小幡選手の方が出場機会を得ていることから、遠藤選手は小幡選手の壁を超えられなかったのでしょう。

▶︎ 2021年

しかも、2021年には後のライバルである高寺選手が入団。遠藤選手と同じ出場機会が与えられていることから、同じ程度の期待があったと考えられます。

▶︎ 2022年

しかし、この戦いでも遠藤選手は敗れてしまいます。2022年に多くショートで出場機会を得たのは高寺選手でした。

遠藤選手のショートでの出場試合数が6に対して、高寺選手が51。明らかな差がついています。きっと、首脳陣の評価が「遠藤はショートは難しい」と決めたのでしょう。

当時の一軍のバランスも鑑みると、阪神の編成の評価は、
・一軍ショートは木浪。バックアップで小幡。熊谷もいる。
・二軍ショートは、高寺・戸井。
と、メンバーが固まっていったものと考えられます。

▶︎ 2023年以降。山田脩也選手の存在が決定打。

2023年以降は、遠藤選手はほぼショートでの出場は無くなります。
最終的には、遠藤選手の行末については、山田脩也選手の存在が決定打になったと思います。

と言うのも、高評価を得た高寺選手ですら、2024年は山田選手との扱いの差は歴然です。高寺選手が出場68に対して、山田選手は100。
来年が楽しみですが、きっと山田選手がショートで多く出場機会を得るのでしょう。もしくは、新たなルーキーかもしれませんが。

整理すると、ショート守備に関しては、
 小幡・山田 > 高寺 > 遠藤
となってしまったのが、5年間での結果と言えそうです。



2軍でのセカンド争い。守備面では敵無しだった遠藤選手。


同じ視点で、セカンドについて見ていきます。
こちらは、遠藤選手は良い成果を残したと言えます。



2軍 出場試合数 セカンド
2軍 出場試合数 セカンド


2軍でのセカンド守備について、遠藤選手は首脳陣から高い評価を得たと思います。
ご覧の通り、圧倒的なチャンスを得ており、またそのチャンスに応えていたと思われます。

ただ、気になるのが百崎選手の存在。遠藤選手に次ぐチャンス得ています。もしかしたら、2024年の百崎選手の評価が非常に高かったかもしれません。それゆえ、来年は百崎選手にチャンスを与える方針が決まった可能性もあります。そうなると、遠藤選手は2軍ですら出場機会が得られません(1、3塁の出場機会が増える)。

このことも戦力外の一因になったと考えられます。


▶︎ 1軍セカンドの2番手にはなれなかったのか?

ここにもまた小幡選手の壁があったと思われます。小幡選手がショートで出場するとしても、植田海選手、熊谷選手の壁も高かったのでしょう。

さらには、渡邉諒選手、糸原選手は代打要因ながらも、いざという時にはセカンドも守れます。

つまり、1軍のセカンドの2番手は複数の個性豊かなタレントがいました。

・小幡選手(ショートも守れる)
・植田選手(代走の1番手)
・熊谷選手(代走の2番手)
・渡邉諒選手(右の代打要因)
・糸原選手(左の代打要因)

こういった観点から1軍セカンドのバックアップ要因は多彩であり、遠藤選手の入り込む余地が無かったと考えられます。

やはり、ショート守備で合格点に至らなかったことが、阪神において遠藤選手の道を狭めたと言えます。


植田・熊谷・島田の"代走"の壁に挑むも・・・

さて、視点を変えて、走力の壁です。
上記で書いたような現状は遠藤選手もきっと百も承知だったのでしょう。自分も何か武器を得ようとし、それを走力に向けます。

よって、2024年は2軍で30盗塁します。

2023年は10盗塁、2022年は4盗塁ですから、大幅な意識改革です。

「1軍に呼ばれるには、(ショート以外)のマルチ守備力だけでは足らず、例えば突出した盗塁スキルなどが必要」と考えたのでしょう。

必死だったのだと思います。(この努力たるや、想像するだけで目頭が熱くなります)

ここは、遠藤選手も成果が見え始めた時点での戦力外であり、とても悔しいポイントかとも思います。


打力では、どうだったか

ここまで述べてきた通り、圧倒的な守備力の選手ではない遠藤選手にとって、打力で生きていくことを模索したでしょう。

事実、2軍でも打力が求められる1、3塁での出場機会が増えていました。2024年は、1、3塁での出場が64試合ありました。


2024年の2軍での打率、長打率を整理してみます。

2024年 二軍 30試合以上出場選手の打率


2024年 二軍 30試合以上出場選手の打率



2024年 二軍 30試合以上出場選手の長打率


2024年 二軍 30試合以上出場選手の長打率


評価をわかりやすくするために、
・2軍で30試合以上の出場選手
・ライバルにあたる内野手はハイライト
しました。

ここでも高寺選手が、若干ですが遠藤選手を上回っていることがわかります。

ポイントとしては遠藤選手の打撃成績が「圧倒的に良い成績では無かった」という点かとも思います。
それゆえ、一軍に呼ばれることもなかったのでしょう。
実際、ドラフト同期の井上選手は、一軍に呼ばれ今年はHRも放ちました。

ましてや、1、3塁としての出場機会も増えてきた遠藤選手。長打率がもっと高ければ、道が見えたかもしれません。しかし、5年間で、そうはなりませんでした。

また、左右の違いはありますが、2軍での打撃成績が遠藤選手よりも良い豊田選手であっても、その打撃力で1軍で通用したとは言い難いです。そういうことを比較して見ていくと、遠藤選手に1軍での活躍を期待するのは難しいと判断されたのかもしれません。


ただ、個人的には、遠藤選手はやはり打力の面では全く通用しなかったレベルではなく、むしろこのまま伸び続ける未来があった気もします。
セカンドであれば、2軍で打率0.262であれば、1軍ならば0.23~0.25あたりでしょうか。今のままでは少し寂しい打力ですが、伸びることも考えると、まだまだ余地はあったように思います。

やはり、残念な気持ちが大きいですね。。。


阪神首脳陣が意図的に早めに戦力外した?

僕は、阪神首脳陣は意図的に早めにリリースした可能性もあるかとも思っています。

インパクトがあるのが、中日板山選手の活躍です。

阪神首脳陣は、きっと今年、戦力外という選択をする前に、トレードを模索したのでは?と思うんです。その方が、選手にとって将来が約束されますから。
ただ、残念ながら良いトレードの交渉が無かったのかもしれません。

そうなると、阪神で、今後数年セカンドの5、6番手としているよりは、早めに外に出して、板山選手のような名古屋ドリームを掴むチャンスを与えたようにも思えます。

少なくとも、そう思いたいなと、思っています。


最後に


このように、遠藤選手目線で情報をまとめると、他選手との競争に敗れた面が目立ちます。
しかし、実は当の遠藤選手も何人もの選手との競争に勝ってきた選手でもあります。それを証拠に、阪神からは毎年二遊間系で戦力外の選手が出ていました。上述の板山選手もその一人です。

厳しい競争の世界。
これが世の常とも言えそうです。


僕はきっと遠藤選手を獲得する他球団が現れると思っています。
来シーズンは、他球団のレギュラーとして活躍しているのではないでしょうか。応援しています。







今日も読んで頂いて有難う御座いました😃


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中川達生/AI開発のROX CEO
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