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高校生110名に起業セミナーを開催してみて日本の未来は明るいと思った(千種高校)

雪が積もる兵庫県 宍粟市の千種。

千種高校にて、全校生徒110名が参加する起業をテーマのセミナーとワークショップを開催しました。
その講師を務めてみて、とても爽やかな気持ちになりました。




僕は兵庫県の明石市でベンチャー企業を経営しています。AI開発やDXの会社です。

瀬戸内海に面した明石市では、めったと雪が降りません。
この日は、朝6時に家を出て、雪を警戒しながら車を運転し、宍粟市に向かいました。長い事準備をしてきた千種高校での起業セミナーがあったのです。

千種の街並み。既に雪が。


なぜ、起業セミナーをするのか

僕は、起業というキャリアは、自分の実体験からして、素晴らしいものと思っています。
何というか、「生きている」という感じがするのです。自分で自分の人生を生きているとヒシヒシと実感できます。

僕はサラリーマンを10数年していました。その時は、サラリーマンとして「こうあるべき」「こうしなければならない」というようなロールモデルがありました。そして、自分もそれに近づかなあかん、そういう努力をせなあかんと思っていました。つまり、自分自身をさらけ出すというよりは、デキル男を目指すということを中心に考えて、生きていたように思います。

しかし、僕がサラリーマンとして10年近く経った時のこと、親友の死に遭遇しました。
この経験で目が覚めました。一度しかない人生を悔いなく生きたいと強く思うにようになりました。
そんな、誰が決めたかわからんロールモデルを目指す人生ではなく、自分をありのままに生きなもったいないんちゃうか、と強く思いました。そして、死ぬまでにいつかはチャレンジしたいとずっと思っていた起業に踏み切った、という経緯があります。

その結果、先ほどの通り、毎日生きている!と実感できるぐらい、充実しています。良い選択だったと思っています。


そういう経緯があるので、僕は「起業というものをキャリアの選択肢に入れてもらいたい」と思い、学生の方向けの講演活動を積極的に引き受けています。
もちろん、会社勤めも素晴らしいものだと思います。ただ、僕のように合わない人間もいるので、そういう方にキャリアの選択肢になればと考えています。


学生向けのセミナーや講師は、正直言って、採算的には赤字です(汗
セミナーとワークショップの資料作成などの準備時間もかなりかかりますし、今回は全校生徒にあたる110名が一斉に参加するという大規模なものでした。と言うのも、校長先生が全校生徒に聞いてもらいたいと仰って頂いたからです。なので、110名一斉にワークショップをして成立するような工夫も新たに必要でした。
それに加えて、今回は遠方ということもあり、移動だけでも往復で約6時間の運転も必要でした。


ただ、僕自身は採算度外視でやるだけの価値がある仕事だと思っています。高校生の方に、起業をした人間の生の声を届けることは無形の価値があると思い、非常にやりがいのある仕事だと感じながら取り組んでいます。少しでも、高校生の方にこういう世界もあるんやでと伝えたい一心です。むしろ、このようなチャンスを頂けることにとても感謝しています。
そして今回も、例外に漏れず、やっぱりやって良かった!と心から思える内容となりました。


今回のセミナー会場


起業セミナーとワークショップの内容

今回の構成は、以下の通りです。

・10:00−10:30 起業・DXセミナー 
  起業してみての感想、世の中のDXの動きについて概説

・10:30−11:30 起業ワークショップ
  困り事を起点にして、ビジネスアイデアを考える
  5人1組のグループによるワークショップ形式で実施

・11:30〜12:00 各グループ1分で発表
  参加した約25グループが、考えたビジネスアイデアを1分で説明


最初の30分のセミナーでは、僕がProduct Market Fitの重要さを、(そういった専門用語は使わずに)わかりやすく説明することに努めました。
例えば、自分が思い込みでチャレンジしたビジネスは失敗し、お客さんに求められて始めたビジネスは成功しやすい、という趣旨を伝えました。

セミナーの様子。「僕がこのビジネスを失敗したと思う人?」という問いに、遠慮なく手を挙げる高校生たち


メインの起業ワークショップが素晴らしかった

次に、5人1グループに分かれてもらって、起業アイデア出しのワークショップをしました。
全部で約25グループ参加という大規模なものです。

ワークショップのキーワードは「困り事の解決」です。
皆で困り事を話し合って、それを起点に解決策を考えるという内容です。

すると、とても素晴らしい結果となりました。
非常に個性あふれる楽しい、そして夢のあるアイデアがバンバン出てきたのです。

まず、宍粟市の千種という土地柄、そして12月という季節もあり、以下のような困り事が多かった印象です。

  • 寒い

  • バスが少ない

  • 道がボコボコ

  • 朝起きられない

  • 店が少ない

  • 勉強が億劫

  • 除雪

  • 融雪の塩化カルシウムで車が錆びる


それに対して、以下のようなアイデアが出ました。

  • アニマルセラピーと寒さ対策を融合させた、ペットx温もりの提供サービス

  • 高齢者向け除雪サポートのアルバイトサービス

  • 車好き高校生による塩化カルシウムでの車の錆び対策サービス

地域の課題を、地元の高校生が解決しよう!という趣旨の、社会課題解決型のアイデアです。

さらには

  • 勉強が嫌いなのが困り事。なので、寝ている間に勉強ができているデバイスの開発(!)

といったアイデアも出ました。
こういうアイデアを軽く受け流す社会人もいるかもしれませんが、僕は、普段僕らのような頭の凝り固まった人間からは決して出ないアイデアやなと、強く関心しました。

全て書けないのが残念ですが、非常に魅力的なアイデアばかりでした。

さらには、千種高校の学生さんの溢れんばかりのユーモアといったら無かったです。25グループの内、複数のグループがしっかりとジョークを交えてユーモアたっぷりに1分プレゼンをしてくれました笑

僕は、高校生、大学生、社会人向けに100回以上はビジネス企画の研修講師をしてきましたが、間違いなくダントツ1番でユーモアがあり、1番笑った会でした。

このように、
・アイデアとしての柔軟さ、広がり、常識のとらわれ無さ
・主体的に参加できる積極性
・大勢の前でも、堂々とユーモアたっぷりにプレゼンできる度胸とセンス(しかも皆さん説明が上手い)

など、とても高校生らしくて素晴らしいなと感じました。

果たして、自分が高校生の時に、このような良いアイデアを出したり、上手なプレゼンが出来たでしょうか?とてもじゃないですが、無理だったと思います。
そうです。思うに、背景には昔に比べて、学生の皆さんのスキル(プレゼン、発想力、およびグループディスカッション)が全体的に上がっていることがあり、つまり、更にその背景として社会全体の向上があるのだろうと感じました。

帰りの車中は、一人で車を運転しながら、大袈裟ではなく「日本の未来は明るいな」とすら思った出来事でした。


みんな喧々諤々。先生方も議論のサポートをしてくださいました。
ワークショップの活発な議論。廃材でプロトタイプ作成も。


ユニークマスクのビジネスアイデア。廃材で即座に作成されました。ユニークさに爆笑でした。


最後に

セミナーの最後に、僕から”失敗が多く、だいぶ人生の遠回りをしてしまった人生の先輩”として、こういったお話もさせて頂きました。


どこかの誰かになろうとしなくて良いです。ましてや、他人の目を気にして生きている時間も勿体ないです。
自分がやりたいこと、挑戦したい事、かなえたい夢があったりしたら、それにぜひチャレンジしてみてください。ドリームキラーは絶対いるが、耳を貸さんでいいです。
必ずしも起業で無くても良いので、やりたいこと、かなえたい夢に向かって素直に全力投球することをオススメします。

人生をおもしロックスるのROX 中川より


スライド

拙い話ですが、少しでも高校生の皆さんにとってのヒントになれば嬉しいです。



振り返るに、何よりも僕が新鮮な気持ちなれた日でした。
とても素晴らしい経験ができたことに感謝です。


もしかしたら、5年後、10年後、千種から起業する人が出るかもしれません。それが一つ、僕のかなえたい夢に加わった日でした。


<関連ページ>



今日も読んで頂いて有難う御座いました😃





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中川達生/AI開発のROX CEO
最後までお読みいただき有難う御座います! サポート頂ければ嬉しいです😃 クリエイターとしての創作活動と、「自宅でなぜ靴下が片方無くなることがあるのか?」という研究費用に使わせて頂きます!