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"首絞め強盗"が多発する泥棒市でスイス人とデートした話|ボリビア【世界一周する慶應生27日目】

Hola! 世界一周する慶應生です。

いいねしてくださった方は毎回投稿拝見させて頂いています。とても励みになります、ありがとうございます🙇‍♂️

現在ボリビアの首都ラパスにあるベジタリアン・レストランに居候させてもらっています。workawayというアプリで見つけたこちらのレストランはヒンドゥー教を信仰するコミュニティによって運営されていて、掃除や皿洗いなど細かいタスクをする代わりに旅人を誰でも泊めさせてくれるという素敵な場所です。また別の記事にて詳しい体験など紹介させて頂きます。

ラパスの宿泊先"Govinda's Restaurant"

本日このレストランに僕以外の旅人としてスイス人のElisaが加わり、彼女が非常にオープンな性格で泥棒市の話をすると一緒に行きたいと言ってくれたため、2人で行ってみることになりました。

彼女はスイスで人文地理学の修士を目指しながら語学の先生として働く23歳で、半年ほどかけて南アメリカを旅しているとの事でした。向こうから話しかけて誘ってくれる旅人は意外と珍しく、久しぶりにコミュ力お化けと対峙している感覚がありました。

エルアルトの泥棒市とは?

泥棒市とは、ボリビアのエル・アルト市で毎週木曜と日曜に開催される南米最大級の青空市場で、盗品が売られているという噂があることからこの名前がつきました。新品から中古品まで、家電、衣類、自動車部品、アンティーク、動物、さらにはミサイルの部品など、あらゆるものが売られていて、スリや詐欺が多発するラパス付近で最も危険なエリアだと言われています。

一説によると、エルアルトで盗まれたスマホや財布は日曜日にこの泥棒市に行くと見つかるとか。市場で強盗をして物品を市場で売るという最悪のサイクルができているそうです。

また、地元民ですら避けるこの泥棒市場では「首絞め強盗」が多発しているとのこと。

(首絞め強盗ってなんやねん。怖すぎるやろ)

そんな危険な泥棒市ですが、好奇心旺盛な旅人であるスイス人のElisaと一緒に訪れてみることにしたのです。

さっそくロープウェイでエルアルトに向かうことに。ロープウェイはラパスの交通渋滞を改善するために作られた現地の人用の交通機関ですが、非常に景色が綺麗でなんと3ボリビアーノ(60円)で片道利用できてしまいます。安い!

ロープウェイからラパス市内を一望できる
絶景にご満悦なElisa

10分ほどでエルアルトに到着します。

エルアルトの最寄り駅

駅から出てすぐの通りからもう既に泥棒市場が広がっています。地元の家族連れなども意外に多く、かなり賑わっている印象を受けました。
ちなみにエルアルトはかなりの高所にあり、標高4000mを超えているため酸素が薄いのを感じられます。

泥棒市場の様子
座り込みおじ
寝転びおじ
薬中というよりおそらく日向ぼっこしているだけ
道が崩壊して車が通れなくなっていました

街全体はスラムとまではいかないものの貧民街という雰囲気は若干ありました。チラチラとこちらを見てくる男性の視線が気になります。

僕は高山地帯特有の民族っぽい柄の帽子、Elisaは持ってきた長袖がボロボロになっているらしく新しいのを買いたいという目的で、何となくマーケットを周ります。

車のハンドルやエンジンの1部
雑多な工具とメガネ
裸の蛇口
流石に盗品だろ!というバキバキのスマホ2台とPC

意外と普通のマーケットのように土産品や日用品がメインだったのですが、写真のように誰が買うんだろう?という車のパーツや蛇口・ドアノブ、流石に盗品感のあるスマホなども売られていました。

15ボリビアーノ(300円)

途中屋台のような場所で魚料理だったりクッキーを買って食べたりもしました。
Elisaは普段ベジタリアンらしいのですが、旅の間は普通に肉や魚もばんばん食べているらしい。ベジタリアンってそんな曖昧な感じでいいんだ、と思っちゃいました。

腹巻きの値段交渉中
アルパカの布でできてるらしい

結局僕はお目当てのニット帽が見つかったのですがElisaはなかなかしっくりくるものが無いらしく、途中で水筒を無くして探しに行ったりでかなり長時間市場を周りました。

なんせ高度4000mもあるため、流石に2時間歩くと2人ともバテていました。帰りのロープウェイに乗って、Elisaはそのまま直帰。僕はウユニ行きのバスのチケットを買う必要があったため、一旦解散することにしました。

宿ではご飯を出してくれるため、夜ご飯は2人で食べます。
Elisaは両親がドイツ系とフランス系だったため英語・スペイン語・フランス語・ドイツ語を喋れるというクァドリンガル。南米は基本スペイン語が主流のため、僕の英語が通じないという話をしていたらElisaからある提案が。

「じゃあ1時間くらいLanguage Exchange(言語交換)の時間を取らない?」

というもの。僕が南米で生きていくためのスペイン語を教わる代わりに、僕から日本語を彼女に教えるということでした。どうやら言語の習得にはかなり意欲的で、日本語にも興味があるとのこと。さっそくお互いノートとペンを持ってきて、メモを取りながら基本的なフレーズなどを教え始めます。

1時間で取ったメモ
第二外国語は中国語とドイツ語だったため完全初見です

メモを見てもらうとわかる通り日本語と英語とスペイン語が混じりあって凄いことになってます。
(スペイン語の綴りは音で覚えようとしたので所々合ってないです、ご容赦ください🙇‍♂️)

このLanguage Exchangeがめちゃくちゃ面白く、スペイン語の日常生活レベルのフレーズを覚えられるのもそうなんですけど、何より日本語という言語を英語で説明する という体験が新鮮すぎました。まず平仮名・片仮名・漢字の説明から始まり、例えば「は」は単体だと「Ha」だけど「こんにちは」だと「Wa」と読んだり、「です」は尊敬する相手(主に年長者)に対してのみつけることだったりかなり説明が大変でした。「は」が「し」と「お」のように文字の切れ目がわかりづらかったりと、日本語って改めて難しい言語なんだなと感じました。漢字が10000個以上あると伝えると驚愕してました(笑)

今まで英語でしか上手く伝えられない表現がスペイン語に変わるだけで一気に周りに通じるようになったり、日本語を一生懸命発音している彼女を見ると言語は魔法のようだなと感じました。

色んな言語を話せるというのもそうなのですが、Elisaの誰に対しても臆せず話しかけに行けるコミュニケーション力が今まで出会った旅人の中でも段違いに高く、自分も見習わなければなと思いました。チリで話しかけた人の家に泊まらせて貰ったりボリビアで話しかけた人と山に登りに行くなど、旅の話を聞いていると正直レベルが違うなと感じました。積極的に人に話しかけに行くことで色んな繋がりができて、芋づる式に友達を増やして旅する行動力は旅人としてのロールモデルのようにも感じられました。

なかなか自分から話しかけにくい場面でも、今後は臆せずできるだけ自分から話しにいこうと思います。

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