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【農福連携】障がいのある方に野菜の袋詰めをお願いしています。 大事なものは目には見えない・・・・・・



『こうして今見ているものも、表面の部分でしかないんだ。いちばん大事なものは、目には見えない・・・・・・』【星の王子さま】

星の王子さまの有名な言葉だ。あまりにも繊細で傷つきやすい、小さな王子さまと砂漠に不時着したパイロットの「僕」との物語である。

この本の紹介というよりは「大事なことは目には見えない」のフレーズが頭をよぎり、福祉事業所で作業をしているある方とのやりとりを思い出した。

去年の10月頃から、福祉事業所に野菜の袋詰めを依頼している。もともと農福連携には興味はあったものの、農作業で忙しくなかなか行動に移せていなかった。

福祉事業所でスタッフとして働いているAさんと繋がったのは、その1か月前だ。Aさんも利用者さんの新しい仕事を探していたので話はとんとん拍子に進んだ。朝9時に事業所に野菜を持っていき、僕は農作業に戻る。そして利用者さんに選別してもらうというやり方だ。

まずはためしにと、さっそく袋詰めをしてもらった。クレソンの選別は意外と難しい。一定の長さを選別してハサミで切って重さを計り、袋に入れていく。おもに1人の年輩の女性の方に袋詰めをお願いしているらしく、手先が器用で仕事も早いようだ。

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これなら安心だな、自分の作業に集中できるぞ!と思いきや、たまに袋に入れるクレソンの長さが合わなかったりグラム数が違うときもあった。僕は袋詰めをお願いしている身なので現場にはいない。現場ではスタッフさんが指導している。

やっぱり仕事なので言うべきことは言わないといけない。        「最初はクレソンの長さも重さもバッチリだったのに、2日前ぐらいからバラバラなんですけど」
スタッフ「・・・・隣で他の作業をしている事業者さんとケンカするんですよ」
「隣からちょっかいだされると○○さん怒って作業の手が止まります」
そんなことがあるんだ。こっちは仕事を依頼しているので早く袋詰めをやってほしいとは思うけど...

それから一旦は良くなったが、また長さとグラム数が合わない。
『またか、たのむからちゃんとしてほしい』
なぜだろう なぜちゃんと出来てたのに急にできなくなるのだろう。
明日現場に行ってみよう。


朝9時に福祉事業所に行ってみた。朝からバタバタと忙しそうだ。スタッフのAさんは朝早く利用者さんを迎えに行く。戻ってきたら保護者が利用者を連れて来るの対応しないといけない。


スタッフさんの数に対して利用者さん多いなぁ。とりあえず○○さんがどういう袋詰めの仕方をするか隣りで見ていると
「はい、はい、クレソンの袋詰めこうでしょ!大丈夫、大丈夫」
僕に帰ってほしそうに言ってくる。
なかなかの頑固者だ。
たまに、クレソンの葉っぱが溶けている部分もあったので一緒になって考えたりもした。冷蔵庫の中の冷風が直接クレソンにあたっていたのが原因だった。(クレソンは萎れやすいのですぐに冷蔵庫に入れてもらっている)


まあ、いろんなことがあると現場に足を運んだ。ちょっとずつ僕の顔も覚えてもらい、事業所のみんなとあいさつもするようになった。

こうして今見ているものも、表面の部分でしかないんだ。いちばん大事なものは、目には見えない・・・・・・
でも目では見えないんだ。心でさがさなくちゃ【星の王子さま】


袋詰め云々より現場に行ってあいさつしたりコミュニケーションをとることが必要だな。

最近、スタッフのAさんは僕に利用者さんのことを話すようになった。 「今日も〇〇さんケンカしてましたよ」               「クレソンが美味しいから〇〇君リュックに入れて持って帰るんですよ」

目に見えないところでいろんなことが起きてる。失敗するとどうしても、その欠点を指摘したくなる。でも、一呼吸置いて目に見えないことを想像してみよう。○○さんは単純に失敗しているわけではない。どうしても自分をコントロールできなくて、誰かとケンカしてしまう。本人はわかっててもなぜかケンカしてしまう。でもそうじゃないときは袋詰めが上手い。

ただ他人のことはよく見えるだけで、根本的に僕もいっしょだ。なにか失敗をすると人から指摘される。でも相手が目に見えないものを想像してくれたら少しは気持ちが楽になるのではないだろうか?



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