コロナが導く「最旬ファッション」
column vol.152
今年はマスクの品切れから始まり、「マスクコーデ」などオシャレにもこだわったものも次々と特集されましたが、マスク自体にも「魅せるマスク」が増えてきていると思います。
最近で言うと、KATEの「メイク映え&小顔マスク」。
〈an・an Beauty / 2020年12月10日〉
12月15日から数量限定で販売されています。
ちなみに、超タイムリーなニュースと言えば、X JAPANのYOSHIKIが手掛ける着物ブランド「YOSHIKIMONO」から、高級素材のシルクを使ったマスクが昨日発売されました。
マスクが日常する中で、コロナ禍のファッションが変わってきています。そこで、ここ最近のファッション動向をご紹介したいと思います。
「売れる」プラットフォーム
アパレル&コスメ販促の新スタンダードとして「LINEショッピング」に注目が集まっています。
〈WWD JAPAN / 2020年12月17日〉
ファッションとコスメといった主力アイテムを中心に、LINEアプリ上で3億点以上もの商品を購入することができ、コロナ禍もあって、年間の流通額は今年度で2000億円に達すると予測されています。
LINEショッピングは8600万MAU(Monthly Active Users=月間アクティブユーザー数)に達する圧倒的なトラフィックを持つメディアですが、ネット通販モールではありません。
ブランドやサイトにとっては、売り上げの一部を支払うアフィリエイトサービスという位置づけになります(売れた時の手数料は5〜10%ほど)。
だからこそ、グッチやオンワードなどのアパレルだけではなく、「楽天市場」や「ゾゾタウン」などが参画しているのです。
つまり、デジタルマーケティング&販促プロモーションとして効果的で、あるブランドは自社ECサイトと有機的に連動させることで、LINEショッピング内での売上高を20倍に引き上げられたそうです…(驚)!
今後も、このプラットフォームには絶賛注目したいと思います。
ハイブランド×ゲーム
「バレンシアガ」が2021年フォールコレクションのために、最先端技術を活かしたゲームを開発したそうです。
〈GQ / 2020年12月14日〉
ビデオゲーム「Afterworld: The Age of Tomorrow」には、誰もが参加でき、どのデバイスからもアクセスでき、ブランドの最新コレクションを着用する人物(アバター)が登場し、鎧のようなメタルなスーツやPlayStation 5のロゴをフィーチャーしたTシャツ、eスポーツ風のセットアップなど、ゲームの要素を取り入れたルックが紹介されます。
eスポーツはますます熱気を帯び、あつもりなどの人気ゲームが次々とリリースされる中、ゲーム界は間違いなくトレンドのメインストリーム。巣篭もり消費の象徴とも言える存在でもあります。
その流れにバレンシアは乗りましたが、なかなかユニークなルックで素晴らしいと感じます。
子どもの頃からの夢をカタチに
土屋鞄製造所が、「雪だるま専用バッグ」を発表。アイテムは非売品で、「#旅する雪だるま」と題して今日から六本木店を皮切りに、渋谷店、梅田店、京都店などで順次展示されていきます。
〈FASHIONSNAP.COM / 2020年12月18日〉
雪だるま専用バッグは、土屋鞄が公式サイトで公開しているコラムコンテンツ「"運ぶ"を楽しむ -THE FUN OF CARRING-」の第2弾として制作。
第1弾「スイカ専用バッグ」の時には、土屋鞄製造所の公式アカウントによるツイートが1日で約1万リツイート、約2.8万いいねを集めるなどSNSを中心に話題を集めました。
この企画は、職人の想いをプロモーションに活用しているというところが面白いところです。「売らなきゃ」といった気持ちを解放し、遊び心を持ってファンの共感をつくっていく(ファンづくり)。
職人自体のモチベーションも上がると思いますし、ある意味ES(従業員満足)にもつながる施策だと感じています。
コロナ禍で大変な時期なのに、こういった遊び心を世の中に届ける土屋鞄さんを尊敬しますし、こういった施策にとても元気をもらえます。
以上、コロナが導く「最旬ファッション」特集でした!