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時代は“本物”を求めている

column vol.1223

最近、テーマパークの開業が続いています。

〈テレ朝NEWS / 2024年6月8日〉

昨年は、としまえん跡地にハリーポッターの体験施設「ワーナーブラザーススタジオツアー東京−メイキング・オブ・ハリー・ポッター」が誕生いたしました。

そして今年は「イマーシブ・フォート東京」がオープン。

さらに今後「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン」では、「ドンキーコング・カントリー」エリアの追加や、これまでテーマパークがなかった沖縄でも「JUNGLIA(ジャングリア)」が開業される予定です。

そして、何と言っても今一番のホットニュースといえば、東京ディズニーシーの新エリア「ファンタジースプリングス」ではないでしょうか。

そんなテーマパークの隆盛ですが、売り上げも昨年に過去最高益を記録しています(遊園地含む)。

そんな中、人気のカギは何なんでしょうか?

今日はその秘訣に迫りたいと思います。


カギは「没入感」

早速、その秘訣を発表してしまいますと、

やはり、「イマーシブ(没入感)」がポイントです。

「イマーシブ・フォート東京」は名前から、そのベネフィットを表していますし

東京ディズニーシー「ファンタジースプリングス」も没入感を大事にしています。

ディズニー映画「アナと雪の女王」「塔の上のラプンツェル」そして「ピーター・パン」の世界が再現されていますが、来場者からは

「世界観がそのまま反映されていて、来た甲斐があったなという感じです」

という声が。

ウチの会社のディズニー好き社員も、早速行ってきたようで、かなり散財したそうですが😅、それでもお値段以上の幸福感を得られたと話しておりました。

そうなのです、ここがポイントなのです。

没入感というのは客観的な言葉ですが、来場者たちはその世界に “本物” を見るわけです。

夢を現実として体験する。

だからこそ、高いお金がかかっても幸福感が高いのです。

実際、各テーマパークはこの「本物の世界」を提供することで、一人当たりの単価を高められています

デフレ経済からの脱却人口減少の未来といった課題を解決していくためにも、高価値化というのは、テーマパークだけではない

例えば、最近話題のアサヒ「未来のレモンサワー」も同じでしょう。

輪切りのレモンが浮かび、まさにお店で飲んでいるようです。

これも1つのイマーシブ体験と言えるでしょう😊

岡山のブラジルに注目

話をテーマパークに戻しまして、やはり「本物の世界」を楽しむといったら、ハウステンボスも挙げたいところです。

私が通っていた高校の修学旅行は九州一周だったのですが、初めてハウステンボスに行った時は、まさに

まるでオランダ!

と、オランダに行ったこともないのに、そう思いました(笑)

今は円安世界的なインフレもあり、なかなか海外旅行に行けない状況なので、人気を集めているようです。

ちなみに、今年のゴールデンウィークの入場者数が去年と比べて1.5倍だったとのこと。

国内で楽しめる擬似海外旅行として利用されているのです。

擬似海外といえば、岡山「鷲羽山ハイランド」も外すことはできないでしょう。

こちらは遊園地ではありますが、ブラジルをテーマにしていることで話題になっております。

〈山陽新聞デジタル / 2024年6月9日〉

なぜブラジルなのか?

こちらについては、創業者の永山久さん(故人)がブラジルに訪れた際、リオのカーニバルに感銘を受けたからだそうです。

そして、凄いのは永山さんはポルトガル語が話せないにも関わらず、パッションで交渉し、な、なんと、30人が所属する一つのチームを丸ごと岡山に連れて帰ったそうです…(驚)

以来、鷲羽山ハイランドでは本格的なサンバが楽しめる遊園地になったとのこと。

山陽新聞デジタル

2006年には「ブラジリアンパーク 鷲羽山ハイランド」と正式名称を改めています。

まさに永山さんの本物の熱意が生み出した本物のブラジル体験なのではないでしょうか😊

本物が「未来の社員」を育む

「本物」といえば、最後にご紹介したい事例が、子ども向けの職業体験型テーマパーク「キッザニア東京」内で今月26日からオープンする「パソコン工場」パビリオンです。

こちらは、2021年7月にも兵庫県・西宮市の「キッザニア甲子園」に出展し、話題を集めました。

今回2施設目の出展になるわけですが、注目はやはり「本物」にあります。

なんと、実際のパーツでパソコンの組み立て体験を味わうことができるのです。

〈電ファミニコゲーマー / 2024年6月12日〉

今回のパビリオンではパソコンを構成するパーツや機能などの知識を学びながら、CPUやメモリ、グラフィックカードなどを取り付けてひとり一台ずつパソコンを組み立てていくとのこと。

パーツはいずれも本物であり、最後にはモニターへつないでの起動チェックも行われるそうです。

同パビリオンを運営するのは、受注生産のパソコンメーカーの「マウスコンピューター」

長野にある工場では、同社の強みである多様なカスタマイズ性を活かし、子どもたちに世界に一つだけのパソコン組み立てを行う「親子パソコン組み立て教室」という活動を行っています。

キッザニアでの出展も含めて、こうした活動がいつか未来の社員を迎えることにつながるかもしれない。

そんな予感も感じますね😊

いずれにせよ今、時代は本物を求めている

テーマパークの事例をヒントに、今後のマーケティング活動に活かしていきたいと思います。

本日も最後まで読んでいただき、誠にありがとうございました!

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