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「負け犬」ということが武器になる

column vol.22

ミーハーなことを言いますが、私は『半沢直樹』が大好きです。昨夜の放送でも半沢がセントラル証券を後にする演説で「勝ち組と負け組なんてない」という言葉に痺れました。

「どんな会社にいても、どんな仕事をしていても、自分の仕事にプライドを持って、日々奮闘し、達成感を得ている人のことを本当の勝ち組というんじゃないかと、俺は思う」。ちなみに実業家の前澤友作さんは、この言葉で「泣いた」とツイートされていました。

テレビ朝日『しくじり先生』で先週、堀江貴文さんの「世の中ナメすぎて逮捕されちゃった先生」再放送の回でも、時に「負け顔を見せる」ことの大切さを説いていらっしゃいました。負けを強み(武器)にする。勝ちと負けを分けない発想が重要となることを示唆しています。

応援したくなる「アンダードック効果」

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Webマーケティングメディア「ferret」でアンダードック効果の有効性について記事が上がっていたので紹介します。

〈ferret / 2020年7月20日〉

アンダードッグ効果とは負け犬効果とも呼ばれ、弱い者や不利なチームを応援したくなる心理を意味します。高校野球で弱いチームが奮闘している姿につい胸が熱くなる、あの感じです。

人間関係においても、全てにおいて完璧な人は尊敬はしますが、ちょっと近寄りがたい。リーダーになる人も、少しぐらい抜けている人の方が求心力があったりします。

理想のリーダーという観点で言うと、「史上最も魅力的なリーダーは」という問いに、多くの歴史学者がカルタゴの英雄「ハンニバル」を挙げるそうです。その理由は、「私がいないと、この人はダメだ」と思わせている(思われている?)ということがあるそうです。

自分に置き換えてみても、「このチームの命運は自分が握っている。」と思っている時が一番力を発揮していると感じています。

常にチャンスと見切る「逆転構想力」

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〈IMAGINAS/2020年頭号〉

当社で毎週行なっている情報分析会議「IMAGINAS(イマジナス)」で、今年の年頭号のキーワードが「逆転構想力」でした。

これは東京オリンピック後に起こるであろう景気減退を予測して、逆にどうチャンスに変えていくかということを説いたキーワードでした。つまり、ピンチをチャンスに変える発想力が必要ということです。

今年、オリンピックが行われなかったので予測は外れましたが(笑)、コロナ時代の今にも当てはまるのではないでしょうか。大抵の会社は厳しい境地に立たされています。もちろん、当社もご多聞に漏れず、しんどい日々が続きます。経営で陣頭指揮をとる私からすると「諦めたらそこで試合終了だよ」という『スラムダンク』安西先生の言葉が頭の中でリフレインします。

その私に社長の谷口はいつも「今こそチャンス」とハッパをかけます。それはただの強がりではなく、谷口は40年以上ピンチをチャンスに変えて自社を守ってきました。さらに、谷口はもうひと言添えます。「今の状況を面白がれ」と。それは冒頭の半沢直樹の言葉に通ずるところがあると思います。

小売業を支える当社にとって、小売業の方々が少しでも元気になっていただきたい。その一助になりたいと始めたnoteでの執筆など、コロナがなければ体験できなかったこと、ひとつ1つに対し逆に感謝して立て直しを楽しみたいと思います。

自虐広告が話題に

東京メトロ表参道駅に、7月27日からユニークな看板広告が掲出され、注目を集めました。

〈HUFFPOST / 2020年7月31日〉

大阪市に本社を置く化粧品会社セブンツーセブンの広告なのですが、ほとんどの人が看板広告を見ないということで、化粧品を広告せずに好きなオコジョという動物の話をするという斬新な内容です。

広告を担当した同社企画室室長の磯島裕介さんは「元々、他社と同じことをしていても仕方ない。独自性を大切にしていこうと。成熟した思考でやんちゃしたいと言いますか、これまで培ってきた知識や経験を活用して表現に遊び心を取り入れるということを意識してきました」と語っています。

そして、このコロナ禍において「全てポジティブに捉えて過ごすのは難しい。でもだからこそ、こんな(オコジョの)広告を出すことで人に元気や癒しを与えられるんちゃうかな」という想いで出稿したそうです。

他人を喜ばせるのが仕事ですから、自分自身に遊び心というか、楽しむ気持ちがなければ商売を上手くいかない。その原点に立ち返えるきっかけを与えてくれる秀逸な広告でした。

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