見出し画像

「緊急事態宣言」は本当に限定的なのか?

column vol.172

本日、ついに一都三県「緊急事態宣言」が再発令されました。

東京の昨日の感染者数は2,447人と2,000人台を突破。命優先と言え、経済的なこと、経営的なことを考えると、胸にドシン!と伸し掛かるものがあります…。

当初は「夜8時以降の外出自粛」、いわゆるお酒を伴う飲食にスポットが当たっていましたが、どうやら、そんな限定的なものではなさそうですね…。

「職場での出勤者数7割削減目標」に思うこと

今回の緊急事態宣言の内容をおさらいしたいと思います。

画像1

〈出典:政府の発表を元に作成 画像制作:Yahoo! JAPAN〉

個人的に注目したいのが「テレワークを推奨し、職場での出勤者数を7割削減を目指す」という項目です。

私の主なクライアントは小売業の皆さまですが、閉店はしなくても良いと言われたものの目標通りにいけば7割の人が家を出ないことになります。

店を開けてても、果たしてお客さまは来るのでしょうか?

ちなみに、年末年始はステイホームを呼びかけられましたが、福袋を自粛する店舗もあり、昨対比売上5割程度の商業施設も続出。とても厳しい状況でした。

2020年の秋は、前年10月に増税があったり、GoToの共通クーポンがあったりしたので、売上を盛り返している店舗が多く見られましたが、第3波の厳しさがメディアに流れると、一気に売上が縮小。

そこにきて「緊急事態宣言」です…。

店を開けているなら補償は…、無い……?

いろいろ思うとゾッとします…。

マスコミに望む「マイクロショッピング」報道

こうなると、やはり足元商圏の方にいかに利用してもらうかが重要になります。

今までは感染対策がメインでしたが、「分散集客」という視点で集客を促したいものです。

例えば、「時差ランチ」はどうでしょう?12〜13時というコアタイムを1時間ズラすと小サービス、2時間ズラすともう少し良いサービスなどを行なうイメージです。

企業も、在宅中の方がフレキシブルな勤務形態を容認し、連動します。ちなみに、当社はランチタイムを自分で決められますが、問題なく社員みんなで連携し合えています。

また、巣篭もりすると運動不足になりますし、ずっと家にいると気分も鬱屈としてきます。そこで、お散歩がてらのショッピングを促すことはどうでしょう?

特に空いている時間は来館ポイントを付与したり、元々ある店舗は少しお得にしたりなど、これも分散集客につながるかと思います。

密集しやすい食品売り場では陳列棚を上方向に伸ばすことで空き面積を拡大し、ゆったりとお買い物ができる工夫も必要です。

他にも、巣篭もり期間を逆に利用した商品展開もあるかと思います。例えば、両親や兄弟、友人の巣篭もりライフを応援する「ステイホームギフト」を開発する。「会えない代わりに」需要を刺激するのです。

これらはあくまでも一例ですが、各商業施設(小売店)は、それぞれで近隣の方々にご利用いただく工夫を行うはずなので、そういう工夫をマスコミの方々がたくさん報道してくれると、それぞれの知恵が共有できさらなる良い知恵に繋がり皆が助かるきっかけになるのではないかと思います。

恐らく、これからの1ヵ月、「大変だ、大変だ」という一本調子の暗くて怒声に満ちた報道が続くかと思います…。

そういった要素は少し控えめにしていただき、小売業のみならず、さまざまな業種で生み出された良い工夫やアイデアを、今まで以上に報道してもらえると嬉しいです。

コロナ感染の現状や困っている人、責めるべき人を報道するだけではなく、困っている人が見て助かる報道をもっとして欲しいのです。

もちろん、マスコミ以外の方々も同じですね。良い工夫・アイデアを共有し合う「エール投稿」が増えたら、それだけで気持ちが明るくなります。

今回の自粛期間は前回に比べてポジティブな情報発信(エール交換)が増えることを心の底から願っております。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?