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持続可能な社会に向けての最新事例

column vol.44

地球が誕生して約40億年。この長い年月で生物が全滅した可能性は何と約85%、つまり生存確率がたったの15%であることが京都都市大学の津村教授によって推定されました。

〈sorae / 2020年8月28日〉

当たり前にように過ごしているこの星は、そう考えると奇跡の星。明石家さんまさんの座右の銘が「生きているだけで丸儲け」とのことですが、確かにそう考えると納得いってしまいます。

そんな奇跡の星と我々人間が共生し、豊かな生活を送るための取り組みがさまざまな場所で熱を帯びています。今日は、持続可能な社会に向けての取り組みについての最新事例をご紹介したいと思います。

ドーナツが人と地球を救う!?

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「ドーナツ経済学」はご存知ですか?オックスフォード大学の経済学者ケイト・ラワース氏が提唱した持続可能な社会を築くための枠組みのことです。アムステルダムでは、この考え方をベースに都市の繁栄を議論しています。

〈AMP / 2020年8月29日〉

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ドーナツの穴には、食料の確保から安全な水・エネルギー源、医療や教育、男女平等や政治的発言の自由まで、暮らしを形成する12の社会的基盤が入ります。

そして、ドーナツの外には気候変動・オゾン層の破壊・空気汚染・土壌・海洋や生態系のロスなど、生命が依存し、行き過ぎてはならない9つの項目が並びます。

その間のドーナツ部分が「人々にとって安全で公正な空間」。経済活動がもたらす環境負荷がドーナツの外にはみ出ることなく、かつ、すべての人々がドーナツの穴に取り残されることなくいられる空間を示しているのです。

地球と共生し、「誰も置き去りにしない」社会の実現へ。GDPに替わる新たな経済指標として注目を集めています。今後、日本でもこのドーナツ理論が、都市づくり、社会づくりのヒントになりそうです。

100万トンの政府備蓄米のゆくえ

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日本政府は、100万トンものお米を備蓄しているそうです。

〈HUFFPOST / 2020年8月28日〉

100万トンと言うと、日本人1人あたりの米の年間消費量が54kg(平成28年度)なので、約1,850万人分の年間消費量

平成28年の国民生活基礎調査の概要によると、日本の子どもの相対的貧困率は13.9%、実に日本の子どもの約7人に1人(約280万人)が貧困状態にあることを示しているので、「政府備蓄米」のうち、10〜20%もあれば、貧困世帯の子どもたちがお腹一杯になるという話です。

もちろん、学校給食に使用する米の一部に対し備蓄米を無償または有償で交付したり、コロナ禍で子ども食堂やフードバンクへの無償交付が始まっているそうですが、大半は動物のエサになっているとのこと。農水省によると「民間への備蓄米の放出は、米の受給バランスを崩してしまう」からだそうです。

しかし、記事を書いた駒崎さんの言う通り、貧困家庭はお米を買えなくて困っているわけで、「食のベーシックインカム」という考えに私も賛成です。

また、私のフィールドである小売業に目を移すと、アメリカでは食のチャリティ活動が盛んですが、日本ではまだまだ取り組みとしては十分ではありません。「地域共生」「地域住民の生活を支える」ということをスローガンに掲げる商業施設は多いのに、まだまだ社会課題に目を向けきれていない現状はあるかと思います。

「衣」のロス改善に向けての取り組み

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ワールドのオフプライスストア「アンドブリッジ(&BRIDGE)」が東京・浅草に5ヵ月限定の店舗を8月29日に出店しました。

〈WWD JAPAN / 2020年8月28日〉

オフプライスストアは、自社および他社から仕入れた余剰在庫を定価より安く販売する業態で、株式会社shoichi小田急百貨店新宿店で9/29まで1ヵ月限定でオープンするそうです。

もともとは、シーズン遅れ商品やB品(キズ物、縫製ムラ、染色ムラなどの商品)は各ブランドによるアウトレット・ショップで売られており、1990年代後半からはアウトレットモールが活況を呈していました。

ところが、巨大なアウトレットモールは飽和状態になりつつあり、様々なブランドを集めたオフプライスストアを展開することで、小売業は新たな勝機を見出すようになりました。

ちなみに、アメリカ最大のオフプライスストアチェーンのTJXカンパニーズの2020年1月期の売上高は417億ドル(約4兆4619億円)。いずれにしても「サステイナブル」という昨今の流れもあり、日本でも今まで以上にスポットが当たりそうですね。

今後は社会課題経済がますます切っても切れない関係になっていくでしょう。極論を言えば社会課題を解決できる(する気概のある)企業だけが残っていく。そのことを心に留め、今後も会社経営に努めたいと思います。

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