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ゲームエンジンでのサウンド再生の複雑さ

ゲームエンジンでサウンドを鳴らすのは、一見すると簡単に見えるかもしれませんが、実際には様々な要素が絡み合っており、意外と難しいことがあります。

サウンドファイルの形式と特性

  • 圧縮音声ファイル(例: MP3, OGG)はデータサイズが小さく、ストレージや帯域幅に優しいですが、再生時にデータの展開処理が必要です。これが処理負荷となり、ゲームのタイミングに影響を及ぼすことがあります。

  • 非圧縮音声ファイル(例: WAV)は再生時に処理負荷が低いものの、メモリ使用量が非常に大きくなります。長い音声ファイルだと、メモリに大きな負担をかけるため、取り扱いが難しくなることがあります。

音質に関しては、WAVファイルは圧縮されていないため、基本的には音質が良いとされていますが、ゲーム内での使用にはデータサイズの問題もあります。圧縮音声ファイルは音質が多少劣化しますが、ゲームでの使用には適しています。

サウンドデザインとエンジンの対応

  • ゲームエンジン(例: Unity)は、WAV、AIFF、OGG、MP3などさまざまな音声形式をサポートしており、簡単にサウンドを再生できます。しかし、サウンドデザイナーにとっては、これらの音声ファイル形式が混在していると、調整が難しくなることがあります。特に、圧縮音声ファイルを扱う際には、再圧縮や展開のプロセスが音質の劣化を招くことがあります。

  • サウンドの調整を容易にするためには、サウンドシステムの設計に「誰が使うか」を意識する必要があります。具体的には、以下の要素が求められます:

    • WAVの取り扱い: 素材としてのWAVファイルの扱いやすさ。

    • 圧縮音声の使用: ゲーム内での効率的な使用。

    • 波形の差し替え: ファイル名ではなく、ラベル名などでの間接的な指定が可能であること。

    • 調整の容易さ: 既存のエディターで修正が可能であること。

    • データ管理: 大量のデータを把握する仕組み。

    • 自動発火機能: フェード機能、ポジショニング、ランダムパラメータ、ランダム切り替え再生、エフェクト挿入、バスルーティング、優先度による停止、ループなどの基本機能が自動的に発動すること。

    • 音の変化補間: 音のインタラクティブな変化をカーブなどで調整できること。

    • デバッグ機能: 音の再生や停止の詳細がわかること。

    • 最適化: メモリ使用量や再生時の負荷が最適化されていること。

最終的な目標

ゲーム開発では、サウンドデザインの微調整が迅速に行えることが最も重要です。例えば、洞窟に入ったときの音の響きや、車のエンジン音の調整など、すべての音の調整がスムーズに行えることが求められます。煩雑な仕組みになると使いづらくなり、結局は使われなくなることもあるため、シンプルで使いやすい仕組みが望まれます。

結論

ゲームエンジンでサウンドを扱う際には、音質、データサイズ、処理負荷などの要素を考慮し、サウンドデザイナーにとって使いやすいシステムを設計することが重要です。クリエーターのニーズを満たしつつ、効率的で最適化されたサウンド環境を提供することが求められます。

追記
使いやすい=編集しやすさ
編集しやすい=見渡せる 設定確認が可能 全体が把握できる 一元管理
オブジェクト指向のシステムで、個別で上書きパラメータが発生していくことは、見渡せなくなる要因になる。
オブジェクトがパラメータを持つことは問題ないが、
後から調整を行いたいケースの場合
それを後から把握できる形まで持っていないと、制御できなくなる。
検索・追跡が行えるのが望ましい。

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