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世の中どうよ

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世の中、社会、不満もありましょう。憤りもありましょう。ほっとするニュースがあればいいですね。自分もその中に確かに存在する、その世の中。少しでも別の視点があれば、シェアしたいなと思…
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#ラジオ

伊集院光さんに学ぶ

伊集院光さんに学ぶ

「伊集院光の100年ラヂオ」をお聴きの方も多いだろう。
 
ラジオ放送が1925年に開始したことは、歴史を学んだ中学生なら皆知っている。それが大きく世界を変えたことの意義までは学ばないが、この年は三つの出来事によってかたどられ、記憶されることになっている。そして来年がそこから百年の節目である。
 
それで2023年4月から、NHKに残る音源を発掘して紹介し、ラジオ放送について振り返るという企画が始

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インターネット・ラジオ

インターネット・ラジオ

ここしばらくの、インターネット・サービスの展開には、ほんとうに感謝している。テレビやラジオが、いつでも見られるようになった。もちろん、ある程度の制限はあるが、かなり自由に、番組を視聴することができるのだ。
 
仕事中の番組は、それまで、なかなか視聴できなかった。録画予約、あるいは録音予約をしておけばなんとかできたが、放送に気づかなかったら、もう諦めるしかなかった。それが、放送後も視聴できるようにな

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リスナーあっての完成

リスナーあっての完成

NHKが昨年から、ラジオ百年を迎えるにあたり、ラジオ放送の意義を振り返るような企画を次々と送っている。単発的な特集もあるが、毎週日曜日に放送されている「伊集院光の百年ラヂオ」が、私のお気に入りである。
 
伊集院光とアナウンサーの礒野佑子とが二人で送る番組で、ちょうど礼拝の時刻に放送されるため、私は後から聞いている。貴重なラジオ音源から、ラジオの歴史を繙くものである。
 
すでに「100分de名著

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殺す言葉ではなく

殺す言葉ではなく

そのラジオのパーソナリティは、たいへん物知りである。多彩な趣味もさることながら、どんな話題にでも、蘊蓄と経験がその口から溢れるばかりにこぼれてくる。性格的にも嫌味がないので、リスナーはもちろんのこと、アシスタントのアナウンサーも、とても感心しているようだ。
 
あるとき、どうしてそんなに物知りなんですか、という根本的なことを尋ねている会話が、ラジオから流れてきた。このパーソナリティは、誠実な人であ

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ラジオをインターネットで

ラジオをインターネットで

ラジオに縁のない人がいるらしい。若い人たちも、ラジオとは何だというような生活環境のようだ。
 
深夜放送というものが席巻していた時代、ラジオは孤独を慰める「声」だったし、勉強の友でもあった。「ながら族」とも呼ばれたが、作業をしながら耳だけ貸すことは、テレビに比すと容易だった。
 
もちろん、聞きながら勉強となると、集中できないのではないか、というような懸念も大人たちから起こり、そうじゃない、と言い

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ラジオの復権

ラジオの復権

私はラジオが好きだ。昔、そういう世代だったというのもあるが、別のことをしながらも耳に音楽なり情報なりが入ってくるのが心地よい。自分の望む曲をアレクサにかけさせるのもいいが、それだと自分の思った通りの世界が繰り広げられるだけだ。意外なもの、知らない情報が届くわけではないのが、つまらないと思うことが多いのである。
 
しかしラジオは元来、その時刻に聞かなければ、聞くことができなかった。無理して夜中に起

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