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たてよこのあれこれ #01

たてよこ書店
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お店をやっていると、当然のことながらいろんな方がやってきます。
12月4日にオープンしてから8日まで5日間の営業だったのですが、それだけでも本を購入してくださった方は40人。購入されなかった方もいらっしゃいましたので、100人とまではいかなくても70〜80人ほどのお客さんがいらっしゃったのかなという感覚です。

そんな当然のお話はさておき、問題なのは1人1人のお客さんとどのような距離感で接するのかということです。お店の中はそう広くはありません。3人でも入れば本を見るには結構な人数。ゆえに1人でいらっしゃった方の場合、少し狭い書店の中に店主の僕と2人になるわけです。

僕は何となく観察します。じっくりと見るわけではありません。
「この人はどんな人なんだろう」「話しかけた方が良いタイプなのか、静かにそっとしておいた方がいいタイプなのか」「興味があって寄ったのか、通りすがりにお店を見つけてきたのか」といったようなことでいろいろと思考を巡らせるのです。僕自身いろんなお店に入ったときに話しかけられるのが苦手なタイプです。何か聞きたいことがあったら自分で聞くからと。ですから、そっとしておいて欲しいという人の感覚には激しく同意します。

実際5日間営業してみて、お客さんから話しかけてくれるケースが多く、先に述べたタイプの僕は非常に助かりました。余計なことを考えずに済みますからね。ただより記憶に残るのは、何も声をかけなかったお客さんのこと。店内をぐるっと1周して帰っていったあの人、2周3周とじっくり見ていったあの人、1冊の本をじっくりと見て静かに帰っていったあの人。話しかけるのが正解だったのか、何も声をかけなかったのが正解だったのか。あの人たちは何を思っていたのか。答えはわかりません。


お店をやっていくということは、迷い続けることなのではないか。そう思いました。自分の好きなものばかりを並べてもそれはエゴでしかありません。買うかどうか決めるのはお客さんなのですから。より良いお店を目指して、自分の知っていること/モノの幅を広げなくてはいけない。数ある選択肢の中から(まずはその選択肢を増やしてから)、あのお店に並べるのはどんな本がいいのか、どんな雑貨がいいのか、考えたいのです。1人1人の顔を思い浮かべながら。ただそこに100%の確信は持てないのでこれでよかったのか迷い続けることになる。それを楽しむような気持ちでやっていきたいと思います。

企業のなかでやるのとは動くお金の規模も関係するステークホルダーの数も全く違いますが、1人でお店を経営していると当然全ての仕事を自分で経験することができます。企画もリサーチもマーケティングも営業も経理もそれ以外も全部。これがとにかくおもしろい。上流から下流まで全て自分の頭で考えて、目で見て、耳で聞いて、手を動かして、どうしたらいいのかなって。
必ずしもうまくいくことばかりではありません。ただ、ちょっとずつ進歩している感覚というか、自分が考えてやったことにストレートにフィードバックが返ってくるので、それをもとにまた改善する。その繰り返し。

来月はどんな実験をしようかな。今から楽しみです。
書店が落ち着いてきたら、建物奥にある部屋の活用に着手します。それも含めてお楽しみに。

来月の営業は以下の通りです。よろしくお願いいたします。


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