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「開き直ることが50代男性の人生課題。女性は40代。」
昔、塩対応だったのが、歳を重ねてどんどん社会的関与が強くなるというのは、正しい発達です。
若い頃というのは、人の評価を気にするので、自分というものをあまり出さないでおこうとする。
開き直ることが50代男性の人生課題。
女性は40代。
男性の50代は第2の思春期という言い方をするけれど、「どういうふうに生きていこうかな」という心の時代で、思い切った舵を切ろうとする人が多い。急に悪いことをしたり、自傷行為や自殺が増えるのもこの時期。
そういうことを避けるために何が大事かというと、社会的関与を強く持つこと。誰彼かまわず話しかけるというのは、メンタルヘルスを保つためには必ず必要なことなんです。
50代で塩対応を続けていて、開き直れずに気取っている男性は、70~80代で暗いおじいちゃんになるというデータもある。
植木理恵(心理学者)
この日のテーマは「アラフィフ男子はツラいよ!集団人生相談」だったので、自分とは関係ないなと思ってたら、かなり関係あった。
心理学的には、男性の50代は女性の40代らしい。
前より誰かと話したくなっているのは、40代を目前にして未婚だから、寂しさが大きいのかなと思っていたけど、「正しい心の発達」が関係していたんですね。
年齢による変化は、幼い頃は「成長」というポジティブなものだったけど、だんだん「老化」というネガティブなものに変わっていく。
植木先生の「正しい発達です」という言葉に、少し救われた。
私自身、知らない人に話しかけることへの抵抗がなくなってきているなと自覚し始めているところだった。
20代までは、知らない人に話しかけるなんて恥ずかしくてできなかった。
でも、アルバイトや仕事で、初対面の人と話す機会が増えていった。20歳を過ぎてからは、居酒屋やバーで、隣に座っただけの人とその場限りの会話を交わす文化にも触れ、少しずつ抵抗感が弱まっていった。
シャイな性格もあって、今でも誰彼構わずというわけにはいかないけど、昔よりは自分から話しかけることが増えてきている。
仕事で新しい人と話さないといけない時も、それまでは話しかけてもらうのを待っていることが多かったけど、相手の雰囲気にもよるけど、自分から話しかけることができるようになった。年下の子だったら、自分の方から話しかけないといけないという思いも出てきた。
カフェや居酒屋で、店員さんと話す楽しさも知ったので、自分から話しかけて、店員さんのことも一緒に行った人のことも楽しませることがある。
「歳をとったら恥も感じなくなるんだよ」ということをよく聞くけど、「社会的関与が強くなる」という次のステップに進んだということなのか。
そして、40代を前にして、たしかに「このままでいいのかな?」と思うことが増えた。
クールな女性を目指していたけど、「そのキャラでいいのかな?」と揺らぎ始めているのもその1つ。
というのも、「クール」が、「かっこいい」「凛としている」ではなく、「冷たい」「暗い」「怖い」というイメージに繋がってるんじゃないかと不安になってきている。
実際、久々に会った人たちに、会えたことが嬉しくて手を振りながら「久しぶりです!」と人懐っこくあいさつすると、「おぉ、久しぶり。なんかイメージ変わったな」と言われることが立て続けにあった。
知り合いにそれを話すと、「前は話しかけていいか分からなかった」と言われてしまった。
実のところ、前はそれでいいと思ってるところもあった。でも、気取ったり強がっているところも正直あったので、変えたいという気持ちが芽生えてきている。
「開き直ることが40代女性の課題」
いつまでも若い時と同じままでいいわけない。
自分の殻を大事にしすぎない。
うっすらと感じていたことを植木先生に言われ、腑に落ちました。