♬好きな曲「Cocco / 風化風葬」


前回、Michelle Branchの「All You Wanted」を紹介したので、恋人が去っていくとしても泣いたり喚いたりすがりついたりせず静かに見届けて、しかも自分の相手に対する想いが消えているわけでもないという女性つながりで、Coccoの「風化風葬」を選曲。

久しぶりに歌詞を見てると、共感ポイントだらけでやっぱり好きな曲です。


例えば、サビ終わりの部分。

でも大丈夫
あなたはすぐに
わたしを忘れるから

でも大丈夫
わたしはきっと
あなたを忘れるから
忘れるから
忘れるかな?

でも大丈夫
あなたはもう
わたしを忘れるから
忘れるから
忘れたかな?

最初は「すぐに忘れるから」と言い切っていて、相手を突き放して自分が振っているような歌詞なのに、次は「きっと忘れるかな?」と、本当は忘れてほしくないという未練や不安も見え隠れする。そして最後は「もう忘れたかな?」となっていて、相手は離れて行ってしまっているのを見届けている感じが切ない。

無意識にこの曲に影響を受けたのか分からないけど、私もこういうことをする。ちゃんと好きになった人のことは自分から嫌いになることはないし、冷めることはない。でも、今後のことを考えて、別れを選択することがある。その時は相手が嫌がっていても。

だから気持ちがなくなったわけではないけど、言葉では突き放して、相手がちゃんと離れるのを見届ける。

「結局その程度の気持ちしかなかったんだ」とか「最初から自分のことなんて好きじゃなかったんだ」と責められることもあるけど、反論したい気持ちを押さえて、突き放す。

不器用なだけかもしれないし、本当に正しかったのかどうかなんて誰も分からないけど、私自身は正しい決断をしてきたと思っている。


歌詞の中でも、おそらく相手には伝えていない強い想いが溢れている。

行かないでって言って
離さないと言って
救いを求めて
膝をついて呼んで

永遠だと言って
愛してるって言って
枯れていく夢を
膝に抱いて感じて

行かないでって言って
その声で言って
後ろ髪引いて
無理にでも抱いて

これが正直な想いだけど、相手には伝えない方がいいと思っていて、伝えていないんだと思う。「その声で言って」とか「後ろ髪引いて」なんて共感しきりです。


壊れてしまうのは何故?

冷めていくあなたを見届ける

「女性は曲がり角を曲がったら、もう前の男のことは忘れる」というタイプの女性もいるというけど、私はそのタイプにはなれないみたい。

「風化風葬」というタイトルも秀逸です。





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