前進するために立ち止まる
「私、やる気なくなっちゃったんですよー。」
というリーダーの衝撃のひと言で始まった、とあるプロジェクトの第何回目かのミーティング。寝耳に水とはまさにこのことです。(もちろん寝てなかったけど…)
改めましてこんにちは。
TATEITO広報の長谷川です。
ある意味めちゃめちゃTATEITOらしさが噴出したこの「事件」について、今日はお話ししたいと思います。
プロジェクト発足からこの爆弾発言まで
このプロジェクトは、業務のなかでいままで明文化してこなかった部分を改めて言語化し、社内に浸透させていくことを目的としたもので、広報チームである石川と私、長谷川にも声がかかり、参加しているものです。
昨年12月にスタートし、オンラインでのミーティングに加え、随時Slackでもやり取りをしながら進めてきました。
ただ、ふんわり存在しつつも明文化されなかったことだからか、やりたいことはわかっている、目的もみんな共有している、でも何かサクサクと進められない… そんな状況でした。
爆弾発言のきっかけは、計画の深掘り
このプロジェクトの言い出しっぺ&リーダーのKさんと、プロジェクトメンバーの一人であるNさんは、先日石川が記事を書いた「シン・イトプログラム」のメンバーでもあります。
Kさんは、このプロジェクトの成功をシン・イトプログラムで取り組む課題(=達成したいビジョンの1つ)に掲げているのですが、シン・イトの集まりで達成ストーリーを披露したところ、数々のツッコミが。
それに答えようとする中で、Kさんは気づいてしまったのです。
「このまま進めても、このプロジェクトはいい結果を生み出せない」と。
迷路から抜け出し、地図が手に入るまで一旦ストップ
「私、いい意味で迷子になったんです」
というリーダーKさんの発言に度肝を抜かれつつも、Nさんのフォローなどもあって、なぜ迷子になったのか、どういう点で止まっちゃったのかをみんなで把握。
「みなさんには本当に申し訳ないけれど、今の状態ではガンガンやるぞーっていう気持ちになれません。」
というわけで、Kさん自身が、「これなら目的を達成できる!どんどん進めるぞ!」と確信できるストーリーをしっかり書き出せる日まで、一旦このプロジェクトをストップしたいという報告を受けました。
プロジェクトの必要性はなんら変わっていないのに、一旦ストップするという、なんとも不思議な事態。
とはいえ、このまま続けても迷走したり、すっきり決まらなかったり、メンバーにモヤモヤが残ったりした可能性は否めません。
大きくジャンプする前にはグッと屈まねばならないように、
深く潜る前にはめいっぱいの空気を吸って息を止めねばならないように、
確実にゴールを目指すために、ちゃんと立ち止まって道を確かめることは、きっと必要。
たとえ時間がかかるように思えたとしても。
遠回りに思えるとしても。
迷惑をかけちゃうように感じたとしても。
プロジェクトミーティングのはずが、リーダーの現時点の立ち位置から、心情吐露の場面となり、さらにはメンバー各位がこれまでの進捗や今後のことについて話す場へと展開。
私も広報としてこのプロジェクトに携わる意味や、やっていきたいこと、進めたいことなどを改めて共有することができました。
試行錯誤しながらも、この日に至るまでの対話をもとに整理した内容は、全員にとって貴重な資料であり、再開する際の大事な道標になるでしょう。
ストップできるっていいよね
この顛末をシン・イトプログラムから見守ってきた社長の平野。
広報ミーティングの際、シン・イトの話が出てきたところで、
「そう言えば広報の二人も関わってるあのプロジェクト、Kさんがストップさせたらしいね。でもちゃんと見直して、そうできるって、なかなかいいと思うんだよねー。」
進捗中のプロジェクトをストップさせるという、一見マイナスに思えるできごとも、ちゃんとした前向きの理由があればこうやって全肯定して、周りにも伝えてくれる上司がいるって、ものすごい後押しですよね。
物事を進めていく中では、答えが見いだせなくなることもあります。
その都度、悩みながらも何かを選び取っていくわけですが、いったんストップして地図を見直してみる、という選択肢も加えてみるのはどうでしょう。
想像もしなかった、全く違う答えや道筋が見えてくることだってあるかもしれません。
おまけ
リーダーKさんの爆弾発言からスタートしたこのミーティング、最後は「noteのネタを提供してくれてどうもありがとう!」という私からの感謝の言葉で終了したのでした。
いったん立ち止まったリーダーKさんの視界がパーっと開けて、やる気に満ちて、プロジェクト再開宣言される日が楽しみです。
次回は誰がネタを提供してくれるのかな。
みんなの成長物語を虎視眈々と窺う広報チームなのであります。