「鴨は縄文、春菊は江戸だよ、日本人」~睦月の旬エッセイ(2015年1月)
●2015年も、年が明けましたー♡
「和心きらり」では、「スーパーで手に入る食材で、季節を感じるレシピ(!)」をご紹介するのがモットーなんですが、今回は2度目のお正月(!)ということで、ちょこっと食材費を張りこんでみました。
という訳で、私こと山野亜紀の大好物♡
今月のお題は「鴨と春菊」と相成りました。 (^_^)/
それにしても鴨ってホントに、古くから日本人に愛されてきた食材なんですねぇ。
ちょっと、驚いている・・・私こと山野亜紀でございます。 (^_^;)
●なんと(!)鴨の骨などは、貝塚からも発見されているらしく(!)
縄文人にも愛されてきた鴨はやっぱり、例の・・・石の矢じりだとか。
罠とか仕掛けて、捕獲していたものでしょうか・・・?
奈良時代の初期の頃の書物「播磨国風土記」にも、鴨は羹(あつもの;つまりスープ)にして食べていたなる記述があるそうです。
鴨というとついつい、渡り鳥を連想してしまう・・・私こと山野亜紀なんですが★
実は、一口に鴨といっても、日本には35種類くらい(!)生息をしているそうで、しかも猟が許されているのはその内、10種類程度なんだとか★ (^_^;)
・・・そして鴨は、なんと淡水に棲む種類もあれば、海で暮らす種類もいるそう。
これを今は、網を張って罠をしかけたり、飛び立つ処を投げ網で捕まえたり、猟銃などで捕らえているんだそうです。
●ですが、そこはさすがに・・・鴨さんは野生の動物。
とにかく用心深いので、夕暮れ時に一斉にやって来ては羽根を休め、早朝には鴨さん、もう飛び立ってしまうんだそうです。
ちなみに現在の日本では、日没後の鴨を捕獲するのは鳥獣保護法で禁じられているそう★
そんな・・・鴨さんが安心して集えるようにと、写真のように・・・樹木を植えたり、小島や池などを作って暮らしやすい環境を作っては、整えておいて(!)
そこで、鴨さんを油断をさせて仕留める「鴨場猟(かもばりょう)」というのが、江戸も中頃になると盛んになっていきます。
大名家が作らせての、社交場にまでもなっていたそう。 (゜-゜)
「おとりの鴨を使って」は、引掘に誘い込んだり、又手網(さであみ:写真上)で掬ったり。
取り逃げた鴨を、今度は鷹で追わせたりといった趣向のようで、日本人に愛されて来た鴨は、鯛もそうですが、しばしば殿さまへの献上品としても活躍をしていたようです。
そんな鴨場も、明治になると開発が進んで続けていくのが難しくなり(!)
今では、その「伝統的な鴨猟を、保存しておこう」という事で、宮内庁が所有している千葉県は市川市の新浜と、埼玉県越谷市でだけ、今も行われているそうです。 (゜-゜)
●そんな馴染み深い鴨さんなんですが・・・旬は冬、皮下に脂肪を溜めるからこそ美味くなるそう。
なので、11月から3月にかけて辺りが、旬なんだそうです。
渡りに備えて肝臓に脂肪を蓄えるのだそうですが、これを人工的に育てたのがかの高級品、フォア グラなんだそう。(^_^;)
牛肉や豚肉に比べて、リノール酸などの不飽和脂肪酸が多く、血中のコレステロール値を下げてくれるので、動脈硬化にも効果あり(!)
ビタミンや鉄分も多いので、美肌や貧血、疲労回復にも効果があります♡
●さて、今度はもう一つの旬食材「春菊」に参りましょう。
今回、調べてみて驚いたんですが、春菊を野菜として食べているのは、東アジアだけなんだそうです。 (^◇^;)
・・・もっとも、「和食が、世界文化遺産に登録された」おかげか、最近はヨーロッパでも徐々に「和食の素材として食べられる」ようになったんだそうですが・・・。
あちらでは、春菊って主に観賞用なんだそうですね。
お江戸の当時にやって来て、日本では野菜として普及してきたという春菊さんなんですが、これにも幾つか品種があるらしく(!)
アブラナ科の1年草であったり、モノによっては多年草であったりもするそう。 👀
地方によってはその名も、高麗菊であったり、菊菜と呼ばれている地もあるそうなんですが春菊っさん、原産地は地中海地方。
黄色や白い花が咲くそうで、日本では独特な葉の香りと苦みが好まれていて、浸し物やら鍋料理には欠かせない食材になっていますよね♡ (^-^)
●ところで日本の菊は、秋に花を咲かせますよね。
ところがこちらは、逆に春に花が咲くから「春菊」と命名されたのだといいますが。
西で流通しているモノは、歯が広くて切れ込みが浅く、苦みも香りも少ないのが主流。(写真・右上)
こちらの春菊さんには根付きのモノで、株張り型であるのが特徴だそうですが。
関東では、株が上に向かって伸びるタイプが主流で、茎を摘み取っての出荷だとか(写真・左上)★(なので、西のモノのように寝付きではないです)
香りも苦みも強いのが、関東春菊さんの特徴だそうです。 👀
・・・北九州だと、「大場春菊(写真・左下)」と呼ばれているのが主流で、葉は厚くて切れ込みは小さく、若い葉はアクが少ないのでサラダにして食べたりもするんだそうです。 (゜-゜)
●ところで、鍋物の印象の強い・・・春菊さんなんですが★
最近ではパスタに混ぜたり、肉料理の付け合わせとしても活躍をしているそう。
花が咲いてしまうと、薹(とう)が立って固くなるので、食用のシーズンは終わります。
添え物の印象の強い・・・春菊さんなんですが、ガン予防に効くカロテンが豊富で、鉄分もたっぷりなので造血効果も望めます♡
ビタミンB群にCにカリウムも含んでいるので、高血圧にも効果あり♡
ちなみにカロテンは、ホウレンソウや小松菜を抜いての含有量(!)なんだとか。
免疫力が上がって、風邪予防に、美肌効果にもお役に立つ・・・春菊さんなんですが、そういえば独特の香りがありますよね。 (゜-゜)
これは、α(アルファ)-ピネンと、ベンズアルデヒドと呼ばれる精油成分なんだとか。
この香りだけでも胃腸の働きを助け、痰を切る作用があると言われているんだそうです。
さて春菊さんの、あの濃い緑色なんですが、これは「クロロフィルと呼ばれる色素」でして、血中コレステロールを下げて下さる効果があるとか。
その調理法としては、胡麻和えや白和えにしてあげると、免疫力アップ効果のあるカロテンの吸収率が高まるんだそうです♡
・・・ずんずんと寒くなっていくこの時期です。
この方々に助けて戴いて、乗り切っていこうではありませんか。 (〃∇〃)
(2015.1.1 文責・山野亜紀)
〇2015年1月のお膳
※「和心きらり(http://wagokoro-kirari.tokyo/)」より転載
・・・700以上のレシピ・旬エッセイ・ブログを現在、移築中。😅