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心を失くしたとき

 拝啓 Y
 
 わたしはこうして毎日手紙を歌の歌詞のように書く女です。女という漢字がなかなか上手に書けません。
 いろんなことを器用にすると言われると不本意ですが丁寧にして上手と褒めてもらえることで、手を抜く気はありません。
 上手に出来れば良いのではないことは承知の上です。
 令和、この時代には「自分を大切に」という言葉によく出会します。自分の心を大切にする方法を知らないで育った人も沢山いるようです。わたしもそういう人間の一人のはずです。

 大切なもの、失ってから気付いては遅いと言います。
 わたしは心を失った気がしています。でも、失ってないことに、気が付き始めました。(心を失うのは、何も好きじゃない、自分すら好きじゃないようで、本当に苦しい時間なような気がします)
 時々胸が痛むのは、望みがあるからですよね。つまり、わたしには、心がまだ、あるみたいです。
 今は、わたしの愛すべき人とか、心の開くこんなことから大事にしたら、自分を大事に出来るんでしょうか?と思って、自分に勉強させています。
 自分の心を丁寧にして表せる人は、凄いのだから、必ずもっとたくさん届いて、人らしい楽しさや喜びでいっぱいな日が、互いに来ると、信じています。  
 草々不備

 追伸:今日は、タイヤに穴の空いた空気のような気持ちのする日で、本当に何も伝えられるような出来事も言葉も、出て来なくて、何も出て来なくて、すごく苦しかったけれど、あなたに向かって文字が少しでも書ければ安心するので、安心したかっただけのようになって、ごめんなさい。
 出来る限り気を持ち直したのですが、本当に空っぽなような心を込めるのは苦しいから死ぬ気に戻りたいです。



11.729光年彼方へ枯渇しても愛を湧かす

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難しいです……。