部活の民間委託がもっと教員をブラックにしてしまう理由とは?
クラブ関係者は知らないといけないない
部活動民間委託における最悪のシナリオ。
昨日部活動の民間委託について
現場で頑張っておられる
大先輩に話を聞いてきた。
あれだけ教員を苦しめて、
教員の悲願だと言われてきた民間委託が、
実は教員達の中では、もっと最悪なシナリオ
になると予想されていたのだ。
その理由は沢山あるが、
いくつか気になった事をシェアする。
①生活格差による子ども達のスポーツ離れ。
部活は教育の一環という位置づけだったため
学校の予算の中で行われてきた。
何より大きいのは、運動場や体育館等の
活動場所である。
すでにクラブが使用している事例もあるが、
民間クラブの多くは自前の場所を持たず
ライバルの多い公共施設の予約を奪いあう。
タダでさえ今も活動場所に困っているのに
今後部活まで担当しようとすると、
もう自前で作るしかなくなるのではないか?
また活動日数がかなり減ることになるのでは?
という事である。
そうなると活動日数が減る事や、
場所確保の為の経費アップで会費があがり
生活が厳しい家庭ではスポーツ離れが
進むのではないか?と心配されている。
だったら学校開放すればよい!
と考えると思うのだが、
それが進んでいたらもっと早くこの問題は
和らいでいたのではないか?
と教員は話していた。
学校は敷地内でのトラブルを極端に嫌がる
クラブと言えども知らない大人が来る
リスクをすんなり受入れるとは考えにくい。
また部活を外に出すと言っても、
教員へ支払っていた報酬をクラブに
支払う訳ではない。
ということは、ただの責任転嫁ではないか?
そもそも民間に出したからと、
全員がクラブに移行すると考える方が
あまい考えなのだ。
②不登校生徒達の学校との関りが絶たれる。
部活は多くの生徒達にとっては
学校へ関わる手段であり
強いモチベーションである。
担任や友達とうまくいかない。
学校に行きたくないが部活には仲間がいる。
そんな生徒は少なくない。
そんな学校から部活を取った場合、
生徒達への多面的な関りができなくなる。
成績だけが求められる学校に
誰が喜んで行くのだろうか?
③放課後生徒指導の実施
部活動がなくなったからと言って、
教員の仕事が減るわけではない。
今まで部活がある事でエネルギーを
発散していた生徒が、授業の終りと共に
地域に解き放たれる。
喫煙や万引き飲酒など生徒達は
次々と地域で問題を起こす可能性がある。
そんな生徒がいた場合、地域の大人は
学校へクレームの連絡をする。
先生達は、そんな生徒の問題について
解決しにいかないといけない。
むしろ前向きなスポーツ指導じゃなく、
トラブルの現場を回る時間に
取られるかもしんれないのである。
今まである程度学校で管理できたが
今後地域全体で子ども達を見守るとしても
やはり先生達の負担が増える。
①や②がある事でさらに③の負担が増える。
先生達は部活の時間以上に
精神的なストレスを負担することになる。
あなたはどう思うだろうか?
それでも部活の民間委託を心から喜べるか?
金は出さないが責任と負担は外に出す。
これで本当に解決するのだろうか?
これが子供達のためなのか?
また子ど達に負担が行った場合、
その対応に追われるのはやはり先生である。
好きな部活と学校が関係なくなれば、
学校へ行かない、先生の言う事を聞かない
なんて事も多くなるだろう。
教員との勉強だけの関係。
これが本当に問題を解決するとは思えない
ではなぜ民間委託を進めるのか?
そこには教員の為という理由の裏に
日本経済の機能不全があるのではないか?
そのあたりについては、
長くなったのでまた次回お話しょうと思う。
それでは今日はこの辺で・・・
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