憐れ・惨めを通り越してかわいく思えてきたインフルエンサー
YouTubeが好きだ。
暇潰しにもなるし、勉強にもなる。
好きなYouTuberもいる。嫌いなYouTuberもいる。
両方見てしまう。
相当稼いでいるのだろう。家や服、持ち物に食べ物。
どっかに金持ちの様子が出ている。
それは批判をするものではない。ある意味羨ましくもある。
若くして大金を掴み、そのお金で更に稼ぐ企画を考え投資し、また稼ぐ。
経済効果としては素晴らしい貢献だ。
しかし、しかしだ!!!
あまりにも見苦しいことが散見される。
社会経験を積まずに、常識を教えてもらっていないのだから仕方がないのだが、折角金持ちになっているのだから、それに見合った振る舞いや身だしなみが必要なのではないだろうか。
あるYouTuberの場合
とんでもなく高級なお店で、とんでもなく素晴らしい食事をするのだが、ふぐ刺し(てっさ)の食べ方を知らなかったんだろう。そもそもで言うと食べ物の知識がないんだろう。
並みのふぐ屋ならいいだろう。しかし、超高級店。マナーがある。
最初は惨めだった。次いで怒りが沸いてきた。そして可愛く思えた。
このオレンジのは大根おろしなんでしょうか。と、もみじおろしを知らない。
この端にある黒いのはなんなんでしょう、と言いつつ食べる。味はしなくて気持ち悪い歯応えですね。と、ふぐ皮を知らない。
綺麗に菊盛りにされたふぐ刺し。外側から、一枚をポン酢にじゃぶじゃぶ付けて食べる。真ん中から食べることも、2.3枚で小ネギを巻くことも知らない。
1枚ずつ食べながら、こんな食べ方だと何時間かかるかわからないですねと、20枚くらいを箸で掬いとり、大口で貪る。
とまあこんな具合。
また、超高級寿司屋での一幕。
常識人のお金持ちYouTuberとのコラボ。
常識人はそっと腕時計を外す。
非常識人は腕時計をしたままの腕を一枚張りのカウンター、がつがつ乗せる。
ヒラメの昆布〆を食べたときに、魚のグミみたいで旨い!ってなんだそれ。
コラボ相手の常識人に、いい匂いがしますねと言われ、香水を自慢する。
匂いのことが嫌味だとは気付かない。
こんな人が年商数百億を稼ぎだし、先人たちが作り上げてきた、マナーや常識を越えた世界を作り上げている。
誰も教えないんだから仕方がない。
そして、いつしか学ばないままいい大人になる。
そして、そんな人に付いてきた若者は、同じように非常識人になるんだが、その時には、今の常識なんてないんだろうな。
インフルエンサーとして稼ぎ、事業を成功させ、社会の常識を変えていく。
もの悲しくもあるが、そのスピードに着いていけず、外側から微笑ましく見ているだけの一般人は私なのさ。
はぁ…世知辛い。