「医師の呪文」で混乱してしまうすべての患者さんへ
主治医は診察中、患者さんにわかりやすく噛み砕いて説明します。他の何かに「たとえる」こともしばしば。
患者さんとしては、診察中は理解したつもりでも、後日「たとえ」は覚えてるけど、何をたとえていたんだっけ?となってしまうこともあるかもしれません。そもそも聞き取れていないことも。
聞き取れない問題は、こちらの記事が参考になるかもしれません。
※なお、録音はひとつの手段にすぎません。重要なのは患者さんやご家族が、診察の内容をきちんと理解していただくことです。【診察ノオト 完結編3/3】も併せてお読みいただけると幸いです。
医師の呪文
さて、今回の呪文は端的に薬剤名です。
こちらも聞き取れない問題もありますが、それ以上にカタカナばかりで訳がわからなくなることが想像されます。
実は、同じお薬でも「一般名」と「商品名」があります。
世界で最も売れている免疫チェックポイント阻害薬ですね。日本でも保険適用となるがん種は拡大中です。
呪文の傾向
診察中は患者さんも聞き慣れている商品名「キイトルーダ®」を使いますが、無意識に一般名かつ略して「ペムブロ」と口から出ていたり。。。
また、公開講座や動画等では、時として意図的に一般名を使ったり、スライドの資料とは違うほうをうっかり言っていたり。
呪文への対策
1.カタカナが登場したら聞き返してください。
2.次に患者さんにとって一番大事なお薬だけは、聞き慣れた「商品名」だけでなく「一般名」も覚えてください。
3.最後に他のお薬であっても気になったものだけは、聞き返してください。
最後に
医師に限らず、すべての医療者が患者さんにより丁寧にわかりやすく伝えたいですね(まあレジメンやお薬手帳を見ればわかるでしょ、もお気持ちはわかります…)。
お薬は患者さんの身体に投与されます。
患者さん自身も関心を持っていただけると嬉しいです。そして、意外な波及効果もありますがまた別の機会にします。
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あとがき
実は、私自身カタカナが苦手でした。高校時代、世界史に興味はあったのですが、古代エジプトのカタカナオンパレードで挫折した思い出も。
私の場合ですが、英語表記だとすんなり理解できて、定着も早く忘れにくいです。