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保湿剤、その他の処方薬、処方箋ネット受付について

◆保湿剤

以前の記事に登場したやり取りから。

患者さん:(中略)あっ、冬で乾燥しているのとストーブも付けているせいか分かりませんが、肌がカサカサし始めました
主治医:(中略)…あー確かにカサカサしちゃってますね。では保湿剤だけ5本出しますね。足りなければ再来週、また教えてください。

架空の外来診察室
薬を処分するタイミング」より

保湿剤。とても重要です。美容のお話ではなく。カサカサしがちになっている方は、次回の診察で主治医に伝えてみてください。そして、痒みなどが出る前に保湿剤を処方してもらってください。症状が出てからではなく、早期対応が治療継続にも…という以前の記事に繋がります。

保湿剤を塗ることで、皮膚障害をかなり抑えられるというのが臨床現場での印象です(本当はカサカサする前に塗ってほしいところです)。

浴室内にタオルと保湿剤を持参して、体を拭き終わったら気になる部分に保湿剤を塗ってください。浴室を出て足を拭いたら、カサカサしがちな足裏をお持ちの方は複数回塗ってください。そして、転倒防止・保湿効果維持のため、私ならお気に入りのモコモコ靴下を履きます。季節柄、寒さ対策にも(滑り止め付きや五本指ソックスだとベストです)。

朝起きたあと気になる部分にはやはり塗ってください。手洗いやアルコール消毒をしがちな手もその都度お願いします。

ポケットやポーチに保湿剤を1本入れておくと、塗る習慣が自然と身につくはずです。ペンやマウスがぬるぬるになっても、ご自身のでしたら気になさらずに!

調剤薬局で量や塗り方も教えてもらってください


◆その他の処方薬

「錠剤が大きくて飲みづらい」「湿布が小さくて2枚貼っている」など、処方薬で何か気になることや、こうして欲しいなあという要望があれば、主治医に伝えてみてください。同じ有効成分で、別のタイプのものがあれば処方してもらえるはずです。

また、年齢とともに嚥下機能も低下してどうしても食べ物が飲み込みにくくなったり、むせやすくなったりします。ご両親が通院されている場合には、どんなお薬を服用しているのか事前に確認してあげて、もし気になっているようでしたら付き添いで診察に同席する際などに、やはり主治医に相談してみてください。


◆処方箋ネット受付

紙の処方箋をスマホで撮影して、受け取りを希望する調剤薬局に送付することで、待ち時間を短縮できるシステム。とても便利ですよね。時間帯によっては、病院周辺にある「門前薬局」は非常に混みます。

そこで、ご自宅のそばの調剤薬局で処方薬を受け取るようにしておくと、効率的です。翌日以降の受け取りも可能ですので、散歩しがてら「処方箋の原本持参で」取りに行くのも気分転換になったり、代わりにご家族が受け取りに行ったりも!

私は餃子の王将が好きなので、お持ち帰りの焼き餃子を予約するために、アプリ「EPARK」を入れています。このアプリでも処方箋のネット受付ができます。保湿剤や湿布などメジャーな処方薬であれば、どの調剤薬局でも在庫はあります。マイナーな処方薬を含めて在庫がないときには、メールや電話で調剤薬局から連絡がくる仕組みです。

ですが、がんの副作用のための処方薬については、初回だけは「門前薬局」で助言を受けるといいのかなあと考えます。副作用の知識がある薬剤師さんが配置されていることも多いので!

紙の処方箋を調剤薬局に送ることができる巨大なFAXマシーンを設置している病院もあります。本当に便利な時代になりました。アプリも含めて使いこなせるのであればという前提ですが。。

電子処方箋にはあえて触れない記事…


最後に

「処方箋ネット受付」は、到着予定よりも早めの受取日時にしておくとスムーズです。初めて使用した時「ホテルのチェックイン時間と同じで遅れると連絡が必要なのか?」と思い、ギリギリの受取日時に設定しまい、いざ行ってみるとまだ出来ていませんでした。

処方箋の有効期限は4日以内で、ネット受付でも変わりません。そこで、本当に余裕がない時には「とりあえず処方箋の原本を調剤薬局に出して期限切れを回避(後日受け取り)」という古典的な作戦が結局一番かなあと思っています。

「期限を過ぎたらどうしたらいいの?」などについて、以下で詳しく説明してくれています。知っていると人に話したくなるはずです!笑

意外と読まない処方箋です

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