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ゲームと私[作品別編]:クレイジータクシー

皆さんは『SEGA』というメーカーにどのような
イメージをお持ちだろうか。

私の中にあるSEGAのイメージはというと、
業界内でも卓越した技術力を持ち、それに
裏付けされた斬新なアイディアをふんだんに
盛り込んだCoolでStylishな最新鋭のゲームを
生み出すゲーム業界のトップランナーだった。

アーケード初の体感ゲーム『ハングオン』や
当時最先端の3D表現技術である”ポリゴン”を
初導入した『バーチャレーシング』、オープン
ワールドゲームの先駆けとなった『シェンムー』、
コンシューマ機では初めてといっていいオンライン
RPGとして一部で熱狂的なファンを獲得した
『ファンタシースターオンライン』。

尖りまくっていた時代のSEGAの足跡。

SEGAは常に”開拓者”だった。

その技術力への”過信”からハードウェア戦争では
”やらかし”てしまった感もあるが、SEGAが
これまで業界に与えてきた影響はとても大きい
(最近スクエニが同じような”やらかし”をしている
ように思うのは私だけだろうか)。

一方でSEGAは時々”バカ(褒め言葉)”にもなる。
突然「どうしたSEGA?!」と言いたくなるような
作品が登場することがあるのだ。
大好評でシリーズ化もされたミニゲーム集
『タントアール』シリーズや、コミカルで
トリッキーな見た目に反して実は硬派な中身の
スパイアクション『ボナンザブラザーズ』、
そして問題作『ずんずん教の野望』など・・・。

『ずんずん教の野望』。
もうね、このタイトル画面からして
キケンなニオイがプンプンする(笑)

天才とナントカは紙一重というが、トチ狂った
面白おかしなゲームもまたSEGAの魅力だ。


だったらいっその事、CoolでStylishでCrazyな
全部盛りのゲームを作ればいいんじゃない?

えぇ、ごさいますとも!
『クレイジータクシー』がね!
♪YAH YAH YAH YAH YAH~!

『クレイジータクシー』アーケード版筐体。
”イエローキャブ”をイメージした黄色基調のデザイン、
スタンディングタイプのアップライト筐体と
全体的に”アメリカナイズ”されている。

ゲーム内容はタクシードライバーとなり、
サンフランシスコをイメージした箱庭状の
街中でお客を乗せ、制限時間内に目的地へと
運ぶという「セガ職業ゲームシリーズ」の
第一作、となっている。

ただし、タイトル通りこのゲームは何もかもが
”Crazy”である。
急発進・急停止は”基本中の基本”、スピード違反も
ドリフトもジャンプも何でもござれ。より速く客を
目的地に運ぶためなら歩道だろうが線路だろうが
立体駐車場だろうが屋根の上だろうか、果ては
海の中だろうがお構い無しにとにかく走る。
そこにルールなど存在しない。
職業ゲームとはいったい・・・。

むしろこのゲームで積極的に歩道に突っ込むのは
ドライバー側である。そして猛スピードで突っ込んでくる
タクシーを歩行者たちは爆速でかわす。Oh Crazy!

どう考えても重力加速度的に客席から吹っ飛ばされ
そうな(登場するタクシーは”オープンカー”である)
Crazyな走りをすればするほど、乗客は大喜びで
どんどんチップをはずんでくれる。
実にCrazyなお客である。
ただし接触してはいけない。
Crazyに、しかしCoolに、そしてStylishな走りを
心掛けなければホンモノのタクシードライバーには
なれないのだ。

走れ!跳べ!潜れ!漕げ!(?)

こうしてなるべく早く目的地にお客を届け、制限
時間を延長しつつ、道中では徹底的にCrazyな
走りでどんどん運賃にチップを上乗せしてもらい、
いかに売上を稼ぎ続けるか、というのがまさに
このゲームの腕の見せどころである。
大量のチップを稼いで最速で目的地に辿り着いた
時、脳内に溢れ出るドーパミンはMaximumだ。


クレイジータクシーを語る上で欠かせないのは
そのHotでSpicyなBGMだろう。
クレイジータクシーの代名詞ともなっている名曲、
The Offspringの『All I Want』をはじめ、イカした
PunkでRockなBGMたちはそのCrazyな世界観を
否応なしに盛り上げてくれる。

アーケードで人気を博し、家庭用にも多数移植。
のちにドリームキャストで続編が製作され、
3作目の『クレイジータクシー ハイローラー』は
アーケードに逆移植までされるSMASH HITと
なったクレイジータクシー。

なんと現在、リブート作が製作中である。

最新作ではとうとうオープンワールド化し、
さらにネットワーク上で複数のプレイヤーが
同時にプレイ出来るような作品になるとの事だ。
現時点では開発スタッフを募集中とのことで
具体的なゲーム内容が見えてくるのはもうしばらく
待たなければならないだろうが、兎角窮屈な
この時代、このくらいCrazyな世界にどっぷり
浸ってみるのも面白そうである。

はぁ・・・ウチのPS3、電源さえ入ってくれたら
HD版遊べるのに(´;ω;`)

Strike!
家庭用のやり込みモードの一場面。
大胆かつ繊細な操縦が要求される。
これをクリア出来てこそAwesome!なドライバーだ。

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