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日銀が物価2%目標の実現に手応えを感じ始めたのは?


2023年3月期決算では、日経平均株価の採用銘柄の売上高・営業利益・純利益は、いずれも前期比で増加しました。これは、世界的な景気回復や円安などの追い風を受けて、企業収益が拡大したことを示しています。

企業業績が好調であることは、賃上げへの期待を高める要因となります。賃金が上がれば、労働者の購買力が高まり、物価上昇につながります。

  • 賃上げへの期待が高まっていること

2023年秋の春季労使交渉では、企業側が賃上げを実施する姿勢を強めています。政府も賃上げを促進する政策を打ち出しており、賃上げが実現する可能性は高まっています。

賃上げが実現すれば、安定的な物価上昇につながり、日銀の物価2%目標達成に貢献すると考えられます。

ただし、日銀は2%目標達成の確度はまだ十分ではないとして、金融政策を正常化する具体的な時期への言及は避けました。これは、以下の理由によると考えられます。

  • 原油価格や食料品価格の上昇による物価上昇圧力

原油価格や食料品価格は、世界的な供給制約やウクライナ情勢の影響を受けて高騰しています。これらは、消費者物価の上昇につながる要因ですが、日銀はこれらの要因による物価上昇は一時的なものであると判断しています。

  • 金融政策の正常化による景気への影響

金融政策を正常化すると、金利が上昇し、企業の投資や消費が抑制される可能性があります。日銀は、金融政策の正常化が景気回復にマイナスの影響を与えないように慎重に検討する必要があると考えています。

今後、日銀は企業業績や賃上げの動向を注視し、物価2%目標達成に向けた政策を検討していくと考えられます。

怜音カルロス

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