アフリカでの療育探し
幼稚園探しと同時に療育の情報も探し始めました。渡航前にネットで調べましたが情報がなく、こちらには療育そのもののサービスがないのかもしれないと覚悟をしていました。しかし、ある幼稚園の園長先生が私に、知り合いの療育の先生を紹介してくれたのです。ポルトガル語の療育の先生を見つけるのも大変な中、英語の療育の先生を見つけるのはさらに困難なことなので、これを逃してはいけない!と思い、すぐにコンタクトを取りました。
彼女は、Sun rising programという手法の療育を提供しているとのこと、主に遊びながらsocial skill を学んでいくそうです。(私の理解です。)また、ABA手法を使用した療育の先生が他にいると教えてもらいました。その時の息子の困りごとは主に、服の着脱、トイレ、歯磨きなどの生活習慣での自立でした。息子はsocial skillにも課題がありましたが、今度から通う幼稚園で先生やお友達と触れあい、学ぶチャンスがあると考えました。その場合もう1人のABA手法の療育で今の生活習慣での困りごとを指導してもらいたいと考え、コンタクトを取りました。
7月末に初めて息子を連れてABAの療育の先生に会いにいきました。はきはきとした女性の先生でした。最初の2回は息子は大泣き、日本の療育の先生の優しい雰囲気とは違い、息子が大泣きしても冷静に指示は通し、息子がそれをするまで待つような先生でした。あまりにも泣くので、先生が厳しすぎるかなと思ったのですが、先生が書いてくれた息子に関するレポートや、私の日々の感じる困りごと「トイトレがすすまない」「食事の際に座れない」などに対して、的確な、ABAを使用した解決法を教えてくれて、それが息子に合っていると思いました。一番びっくりしたのがトイトレ。うちの息子は3歳8か月までおむつでした。トイレが怖いといのでなかなか進まず。先生のアドバイス、また本人の成長もあったのかもしれませんが、1週間くらいでトイトレに成功したのです。(今は5歳になりましたが、大はまだおむつです。気長に待ちます。)日本では、困りごとに対して本を読んでは思考錯誤して失敗を繰り返し、解決策を探すのは難しかったので、先生の存在が大きかったです。3回目は、終わったらお菓子のご褒美をあげるねと伝えると、泣かず教室に入ることができ、それ以来は楽しく通うようになりました。最初の2か月間は週に1回、3か月目からは2週間に1回通いました。療育の内容ですが、1時間先生と1対1で、ボードゲームやカード等を通してコミュ二ケーションをします。うちの息子は負けるのがとても嫌いですが、その先生とのゲームでは3回ゲームで2回は息子が勝ち、1回は先生が勝つ。負けを経験するのです。顔はとても悔しそうだったそうですが。また、何かを取ってほしい時、「(teacher'name )please」を言う練習をしていました。
先生に幼稚園での息子の様子を見に行ってもらいました。フィードバックでは、やはり言語が混乱してしまうので、先生が息子に話しかけるときは英語にしてもらうなどの配慮が必要、またアシスタントの先生が息子のケアをしすぎていて、自分でできることはさせるべきなどの指摘をもらいました。ちょうどその時、私もポルトガル語しか話せない先生に息子の様子を詳しく聞けないことにもどかしさを感じていました。やはり英語のみの幼稚園を探そう。決めたらすぐ実行です。その時に療育の先生から勧めてもらったのが、以前見学したカナダのモンテッソーリの幼稚園でした。自閉症の子への指導経験がある素晴らしい先生がいると聞き、早速見学へ。見学した結果、このモンテッソーリの幼稚園へ転園することに決めました。半年間お世話になったイタリアンの幼稚園では、息子を受け入れてくれたことに感謝しかありません。お別れの日に、お友達と楽しそう遊んでいる息子を見て、転園という私の判断が正しかったのか不安になりましたが、直観を信じるしかありません。
次回はモンテッソーリ幼稚園のこと、またこの幼稚園に入り、息子が大きく成長したことについて書きたいと思います。