【今こそ要確認】上達の法則:目標を達成するための道すじ
私は音楽が好きでギターを弾くことがあります。中学校2年生の頃、父親に頼み込んで何とか買ってもらったエレキギター。それから数十年が経ちました。そして今、なんと1曲も満足に弾きこなせません。
ギターの習得には数十年のトレーニングが必要?
いいえ。決してそんな事はありません。
どんどん出てくる若手プロミュージシャンたち。彼らは高校生でバンドを組んでから初めてギターに触れたという人も少なくありません。「2,3歳から親のギターに触れてました。」なんて言う人はむしろ少数派でしょう。
私が言うのもなんですが、上達にはコツがあります。本記事ではこの「上達のコツ」についてあらためてお伝えすることにより、みなさんにいろんな挑戦をしてもらいたくて執筆しました。
上達のプロセスには、私たちの努力、時間、そして心構えが密接に関係しています。どんな分野においても、技能を習得し、卓越したレベルに達するには一定の時間と労力が必要です。
そのための「法則」や「原則」を理解し、意識して行動することが、効率よく上達するための鍵となります。この記事では、上達の法則について掘り下げ、どのようにして自身の目標を効果的に達成するかを探っていきます。
1万時間の法則とは?
上達の法則の中でも特に有名なのが、「1万時間の法則」です。この概念は、心理学者マルコム・グラッドウェルが著書『天才! 成功する人々の法則』(Outliers)で提唱し、広く知られるようになりました。
この法則は、特定の分野で専門家として認められるレベルに達するためには、約1万時間の意識的な練習が必要であるというものです。
しかし、「1万時間」の定義は単純な労働時間とは異なります。これは「意識的な練習」に基づく時間です。つまり、ただ時間を費やすだけではなく、以下の要素を満たす練習が求められます。
1 フィードバック:自分の進捗を定期的に確認し、改善点を把握するこ
と。
2 目的意識:明確な目標に向かって行動し、漠然とした作業ではなく、具
体的な課題に取り組むこと。
3 挑戦的な課題:自分の能力を少し超える難易度の課題に取り組むこと
で、成長を促すこと。
この法則の裏には、単に時間を費やすだけでなく、質の高い訓練が鍵を握っているという考え方があります。トップアスリートや音楽家が1日何時間もトレーニングを重ね、失敗や課題を繰り返しながら成長していく様子は、まさにこの1万時間の法則が適用される例です。
上達の鍵:継続とフィードバック
上達を追求するには、「継続的な努力」と「フィードバック」の二つが重要です。まず、成功への道のりは決して直線的ではありません。多くの試行錯誤と失敗が伴いますが、その過程こそが成長の基盤となります。
上達するために意識すべきポイント
小さな成功を積み重ねる
上達の過程では、急激な成長よりも、少しずつ目標に近づくことが大切です。たとえば、日々の練習の中で、「今日は昨日よりも少しだけ良くなった」と実感できる瞬間を見つけることが、モチベーションを維持するカギとなります。こうした小さな成功が積み重なることで、大きな飛躍へとつながるのです。定期的なフィードバックを得る
自己評価だけではなく、他者からのフィードバックが非常に重要です。上達するためには、自分の現状を客観的に把握し、改善点を見つけることが欠かせません。たとえば、指導者やメンターからのアドバイスを受けることで、新しい視点や改善方法に気づくことができます。これが凄く大事です。
挑戦する心を持つ
新しいスキルを習得する際には、現在の自分の能力の範囲を少し超える挑戦を積極的に行うことが大切です。自分が快適だと感じる領域(コンフォートゾーン)に留まるだけでは、成長は限られます。少し難しいと感じる課題に取り組むことで、脳は新しい神経回路を形成し、スキルが飛躍的に向上します。
上達は段階的なプロセス
上達は、一定の段階を経て進行します。初期段階では、学習することそのものが多くのエネルギーを必要としますが、次第に基本的なスキルが自動化され、複雑なタスクに集中できるようになります。
このプロセスを理解することで、上達のために必要な時間と努力をより効果的に管理できるようになります。
以下は、一般的な上達の段階です。
初心者段階
この段階では、基本的な知識や技術を身につけることに重点が置かれます。新しい情報や技術に対して脳がフル稼働し、エネルギーを多く消費します。エラーが頻発し、失敗が当たり前のフェーズです。中級者段階
ある程度の技術や知識が習得できると、スキルが自動化されるため、より複雑な課題に集中できるようになります。自己評価やフィードバックを受けながら、自分の弱点を改善し、より高いレベルの挑戦を求めます。この段階では、成長の実感が得やすく、モチベーションも維持しやすいです。熟練者段階
最後に、習得したスキルを自由自在に使いこなせるレベルに到達します。ここでは、新しい課題に柔軟に対応し、独自の工夫や創造性を発揮することが可能です。上達の最終段階では、効率的に学び続ける方法を自ら見出し、さらなる成長を追求できるようになります。
心理的要因とモチベーション
上達を促進する上で、心理的な要因も見逃せません。モチベーションや自己効力感(自分が成功できるという感覚)は、目標達成に向けた原動力となります。
例えば、内発的な動機づけ(楽しさや興味からくるもの)が強い人ほど、上達に向けた努力を継続しやすいことが研究で示されています。
また、失敗に対する捉え方も重要です。失敗は単なる後退ではなく、上達のための貴重なフィードバックと考えることで、学習意欲を保つことができます。
逆に、失敗を過度に恐れると、挑戦を避けるようになり、成長が停滞するリスクがあります。
まとめ
上達の道のりは決して平たんではありませんが、適切な法則に基づいて努力を重ねれば、誰でも目指す高みへ到達することができます。「1万時間の法則」やフィードバック、挑戦する心を持ちながら、自分のペースで着実に前進しましょう。最終的に、大切なのは継続する力と、成長し続ける意欲です。
私はギターに触れて数十年経過した今、1曲も満足に弾きこなせませんが不幸ではありません。他の楽器も含めて年齢に関係なく向上していこうとする希望が湧いているからです。
生きている限り、すべては「途上」です。プロセスを楽しみましょう。
成功への過程で得られる学びや成長、それこそが、真の報酬と言えるのではないでしょうか。
おわり
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