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理不尽にも動じないクレーム対応のコツ

本書は、身勝手な要求や理不尽な要求といった悪質なクレームに対する対応のコツを紹介する本です。

紹介するコツは、「実践に使えるもの」といった観点からのコツで、理不尽なクレーマーにも動じることなく対応できるコツです。

内容は、文章とYouTubeショート動画(限定公開)、イラストで紹介しています。

なお、動画に関してですが、実際には紹介しているようにスムーズに行くものではありません。
動画の内容は、時間制約の中での紹介の域にあります。

実際には、相手や内容、状況に応じてこれらを応用していただく必要があります。
また、言葉づかいと非言語による表現も変えていただく必要があります。

本書が、あなたのビジネスサポーターとしてお役に立てれば幸いです。

田中義樹


1 まず押さえておきたいこと

身勝手な要求や理不尽な要求に対してもソフトに毅然と対応するには、ベースに次の5点を押さえておくことが大事です。
①話してもらうことをメインにする
②「お詫び言葉」は使わない
③共感や同意をしない
④視点を変えてもらう働きかけをする
⑤適時に了解や了承の言葉をもらいながら進める

まず、「①話してもらうことをメインにする」ですが、聴くことによって相手のお客様の意向を汲み取ることができます。
また、相手のお客様のマイナス感情を鎮めることができます。

つまり、「話してもらうことをメインにする」ことで的確な対応ができ、こちらの意向が受け入れてもらいやすくなります。

ここでは、論破しようとはしないことです。
それをやってしまうと、相手のお客様のマイナス感情を膨らませてしい、解決をより困難にしがちです。
下手をすると、揚げ足取り的な反撃を受けかねません。

論理は、適当なタイミングでソフトに毅然と展開するようにします。

次に、「②『お詫び言葉』は使わない」ですが、非がない場合には
「申し訳ございません」
「申し訳ございませんでした」
といった言葉は使わないようにします。

使ってしまうと、
「申し訳なければ、言うとおりにやってよ」
「今、謝ったでしょ。ということは、責任を認めたということでしょ」
といった展開になりかねません。

使うのであれば、
「○○につきましては、申し訳ございませんでした」
「○○であったことについては、お詫びいたします」
といった限定的なものにします。

無難に聴くには、クッション言葉と配慮の言葉を活用します。

そして、「③共感や同意をしない」ですが、
「お気持ちはよく分かります」
「おっしゃる通りでございます」
「私としてはして差し上げたいのですが、規則でできないことになっておりまして」
といったことも言わないようにします。

こちらも、
「だったらやってよ」
といった展開になりがちです。

使うのであれば前述の②と同様に、
「○○の部分につきましては、おっしゃる通りでございます」
といった限定的なものにします。

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