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読書記録(20)鬼人幻燈抄

今年の夏にアニメ化される「鬼人幻燈抄」

江戸から平成にかけて170年の鬼と人、鬼人の話が展開される物語となっています。

私個人和風×ファンタジーの組み合わせが大好物なので小説の描写がアニメでどう映像化されるのが非常に楽しみです。

ということで今回は「鬼人幻燈抄」についてご紹介していこうと思います!
それでは参りましょう!
どうぞ!

鬼の特徴

人は百年余りしか生きることができないですが、鬼は姿が老いることもなく、千年生きることができます。

鬼は負の感情が原因で人から成ったり、無から生じる鬼もいますが、鬼になった者の多くは叶わなかった「願い」がそのまま能力に反映されることがおいです。

人の姿では成し得なかったものが鬼になることで手に入るなんてすごい皮肉ですが鬼に姿を変えてでも得たいものがあったということです。

人生観が変わる

江戸から平成の170年間の旅路の中で主人公は多くの人々と出会いや別れを繰り返しますが

それを通じて老いて死ぬことの儚さや尊さを主人公は感じ取っていきます。

また仲間である「付喪神使いの師弟」の姿を見て、人は老いても後世に連綿と想いを伝えることができることの尊さを主人公は説いており、鬼である自分にはできないことだと。

鬼にはない人の強さを改めて知ることができました。

魅力的なキャラクター達

個人的に好きなキャラクターが幕末編に登場する「人斬り」なのですが不要なものを心に抱えている人物に向かって「まこと濁っておる」とよく発言しています。

この人斬りは「剣に至る」という信条に基づき、師匠や友人、家など不要なものを全て切り捨ててきたとんでもないエッセンシャル思考の持ち主です。

しかもいつの間にか鬼になっていたのですから思いの強さも窺い知れます。

緻密に練られた構成と伏線に圧倒される

この作品の最大の魅力は緻密に練られた構成と伏線です。

170年という長い時の中で所々で伏線が張り巡らされており、葛野編に張られていた伏線が大正編で回収されたりとどこで糸が絡んでいるのかわからないので「あ、伏線だったのか!」と驚かされます。

しかも物語の途中で描かれる平成編の描写にもリンクしてくる箇所があるので作者の中西さんの構成力にも脱帽です。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

今回は「鬼人幻燈抄」についてご紹介してきました!

最後までご覧いただきありがとうございました!


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