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ちゅーる

あたしには

ずーっと
居場所があった

そこにいれば
ご飯が食べれたし

おばさんは
優しくしてくれるし


あたしは

あまり人慣れはしてないけれど

おばさんが
ちゅーるをくれるのが嬉しくて
お手手で抑えながら
一生懸命食べていた


そこは
沢山の猫たちがお外で暮らし

何となくのんびりした
良い場所だと思ってた


だけど

ある日

怖い音がして
町中が揺れた

家が崩れたり
燃えたり

町中めちゃくちゃになって

仲間は一旦散り

おばさんな姿も見えなくなり

あたしはひとりぼっちになった


お腹を空かせて彷徨っていた時に
捕獲機に捕まった

仲間も沢山捕まって
行った先には
あたしみたいな子達が集まっていた

寒くもない
暑くもない
ちょうど良い温度の
気持ちの良い綺麗な部屋の中

優しい人間がいて
お腹いっぱい食べれる場所


それでも
思い出すのは
優しかったおばさんのこと

きっと 
新しい飼い主が現れたら
もうおばさんには2度と会えないんだろう
あたしは
そう覚悟していた


そんな時に

おばさんは
あたしを見つけて
会いにきてくれた…


いつの日か
おばさんのところに帰れるって
約束もしてくれたんだよ


おばさん

またちゅーるを
ちょうだいね


あたしは
その日を夢見て
ずっと待ってるね

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