ないものねだり
笑う顔がいいなと羨むことがある。
心から笑っている君を見ていると、自分もちゃんと笑えているだろうかと不安になる。
夕暮れ時歩いた海岸線。
落ちていく太陽と同じペースで歩いた。
もう間に合わないかも。大丈夫かな。
そう言い合った車中。心踊る。
自分にないものをふと思い浮かべるが、それは自分が欲しいものと合致するのだろうか。
完璧な自分になんてなってしまったら、なんだか飽きてしまいそう。
限られた時間の中で必要なものを取捨選択していく。
足りなくたってきっと大丈夫。
光の中で生きる君はきっとそう言ってくれる。