ゆらゆら

とりあえずテレビの電源をつけるみたいに

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とりあえずテレビの電源をつけるみたいに

最近の記事

ないものねだり

笑う顔がいいなと羨むことがある。 心から笑っている君を見ていると、自分もちゃんと笑えているだろうかと不安になる。 夕暮れ時歩いた海岸線。 落ちていく太陽と同じペースで歩いた。 もう間に合わないかも。大丈夫かな。 そう言い合った車中。心踊る。 自分にないものをふと思い浮かべるが、それは自分が欲しいものと合致するのだろうか。 完璧な自分になんてなってしまったら、なんだか飽きてしまいそう。 限られた時間の中で必要なものを取捨選択していく。 足りなくたってきっと大丈夫。 光の

    • 違う何処か

      やかんの沸く音 お客さんのおはようの声 テレビから流れる沿道の声援 ほのかに漂う煙草の残り香 コーヒーをいつも入れてくれる。 少し苦いがあったかい。 正月のおばあちゃん家の記憶がよみがえってきた。 魚屋を営んでいた。 今はリフォームされて車庫になっていて面影はない。 夜。天井を見上げながら書いている。 なんともう2月らしい。はやすぎ。誰かが時の針を早めているに違いない。少し休んでほしい。 Netflixで今際の国のアリスを見るのにハマっている。どこか知らない世界でゲ

      • 埃をかぶった記憶

        あつい。 風邪をひいてるのかな。 充電ケーブルを挿したスマホがあつい。 スマホが泣いている。 私にとって音楽は日々を生きていく上で欠かすことのできない存在。 なんとなく聞き流している時もあれば、浸りたい感情にそぐう音楽を聴き、深く感情移入したい時もある。 高校生の時、星野源に憧れてアコースティックギターを購入した。 右も左も分からないまま、YouTubeに転がっている教則動画を見て学んだ。 音がまあまあ大きいので、思いっきり引いたことが数回しかない。両親に聞いて見て欲し

        • 終点

          自分の心臓の音が、イヤホン越しでも聞こえるくらいに大きい。 マスクを付けているから息苦しい。 タッタッタッ 私は今コインロッカーを探している。 今というかさっきまで。 日曜ということもあり旅行客で賑わっている駅構内。コインロッカーは何処も空きなし。 仕方がないので近くの駅に移動してそこのロッカーに入れた。 電車、バスは終点に着くと回送に変わる。 次に乗せる人々の人生を後押しするかのように。粛々と。 近くに美術館があるらしいので、コーヒーを飲み干したら行ってみようと思

          ぬくもり

          お布団は罪深い。こうやって思いついた言葉を綴っている時も暖かく身を包んでくれる。 ぬくもりは平仮名の方がなんとなくいい気がする。根拠はない この前、彼女ができた。 どうしようもなく嬉しくて涙が出て、、 手を繋いで交わした言葉。 ほんとに!? ありがとうありがとう あたたかくて手に汗が滲んだ。 彼女に言われて気づいた。 笑顔が好き 周りの喧騒なんか気にせず、本当に人生を楽しんでるのが好き ちっちゃくてトコトコ歩くのが好き 山登りに行こうと言っておいて、下山するのがキツ

          夜の鈴

          考えが及ばないところには何があるのだろう。 夜。鈴虫が鳴いている。 彼らは何を考え、何を感じているのか。 日々が忙殺されていく中で、自分だけの時間はとても大切だ。 人は死に向かって進んでいると思っていたけれど、最近違うのかもと気づいた。 自分は自分の進みたい道を進んでいて、終わりは向こうから近づいてくる。 逆なのだと。 死という事実は身近にあるが、体験した人は存在しない。 残りの人生を直線で捉えることもできるし、曲線で捉えることもできる。 スタートラインに立った自覚はない

          ぼっち

          皆様は『ぼっち・ざ・ろっく!』というアニメをご存知だろうか いや知っているに決まっている。 だってあんなにかわいいんだもん。 …(高校生の女の子たちがキラキラ輝きながら、ロックバンドをしているアニメである) 後藤ひとり、主人公。(以下、ぼっち) 友達が欲しいと心では願っているが、内気な性格から実行に移せていない女の子。 どこにでもいる普通の女の子。 ————————————————————— ⚠︎ここからネタバレ含みます。 バンドメンバーの女の子が、ぼっちに行った言

          レンズのくもり

          ページをゆっくりと、時には感情に先行されてペラペラとめくる。乾燥した紙の手触り。 横目に入った手も乾燥していてカサカサだ。 ハンドクリームを塗る習慣を身に付けたい。 たまに出かける時に眼鏡をかける。 目は悪くない。伊達眼鏡だ。 近年、流行り病への感染防止対策としてマスクを着用している。 マスクの隙間から漏れ出す自分の息で、眼鏡のレンズがくもる。レンズ越しで見る世界は少し違う。視覚が旅してるような、どこかいつもと違うとこに来たような。 そんな感覚。 明日は友人と山を登りに行

          レンズのくもり

          明日の希望の今日の吐き気

          胸が苦しいと表現するには言葉足らずな気がする。頭の中では分かっているはずなのに体ば正直だ。 普段吸わないタバコを吸った。 とあるインフルエンサーの方が吸っていた銘柄。真っ暗な空に向かって登ってゆく副流煙。目に染みたから目を閉じた。 三が日が終わりまた労働が始まる。 明日からの2023年は希望で満ちているだろうか。 来週友達と映画を見にいく約束をした。 4DXらしく初めての体験でドキドキしている。 このドキドキは吐き気からくるものでない。多分。

          明日の希望の今日の吐き気

          潔く太れ

          デブは甘え。普通に生きていたら太らない。 と、かの有名な歌舞伎町No. 1ホスト、ローランド様は言った。 学生の頃は自転車通学を強いられ、毎日20kmは走っていた。今考えれば奇行である。 しかしその対価として細身の肉体を手に入れることができていた。 世間は三が日。食っちゃ寝、食っちゃ寝。 太るはずである。 私も先刻まで車海老、唐揚げ、お寿司、ローストビーフ、etc.を食べまくって寝ていた。 嫌だー!太りたくない! そんな声が何処からか聞こえてきそうである。 甘えるな。こ

          空気清浄機

          厳密に言えば加湿空気清浄機。 一台で二役こなしてくれるすぐれもの。 我が家の仲間入りをしたのは4年前。 その時、私は無性に綺麗に澄んだ空気を吸いたかった。 あの冬の朝に窓を開けてひんやりとした、 それでいてどこか懐かしいような。 カーディガンを羽織りながらってとこがポイントだ。ここ重要。 仕事が休みだったある日、私は家電量販店にいた。 いざ来てみると種類が多い。 メーカー毎に機能がさまざまで何がいいのやら、私にはちんぷんかんぷんだった。 店員さんに 超絶綺麗な美女が

          空気清浄機

          朝霧はおいしい

          急いで階段を降りる。 呼吸は普段通り、のはずだが違う気もする。 車のフロントガラスが凍るのは何故だろうか。 外気温が低いから? 秋の次に冬が来るから? どれもこれも腑に落ちない。 先週まで流行り病を患っており、 お布団とそれはそれは熱い夜を過ごした。 熱い夜といっても自分の体温でそう感じるだけ。 今では体調も万全とまでは行かないが、なんとかやれてる。 食欲大爆発 戸棚にしまっておいたセブンのチータラに手を伸ばした。 2分で完食。 翌朝のニュースに取り上げてもらいたい

          朝霧はおいしい