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高校での出来事①

私の学校は介護の専門学校のため、通常の教科以外に、介護の知識や技術、手話に医療知識の勉強もします。
そんな高校生活の中で起こった出来事を振り返っていこうと思います。

リスカ事件

私のクラスにN君という子がいました。
彼はなかなか他者とコミュニケーションをとるのが苦手のようで一人で過ごすことが多かったのです。
私も一人だった時代があったので、積極的に話し掛けるようにしていました。しかし、N君はなかなか根が深く、打ち解けることができません。
また、その理由の一つに、ところかまわずリストカットをしてしまうことです。
他の生徒は見て見ぬふり、私は何とかしたい気持ちから、様子を見ながら話しかけることはやめないようにしていました。

ある日の授業中、N君は私の隣の席だったのですが、横から膿のような臭いが・・・横を見るとシャープペンを使用して腕をグリグリとえぐっていたのです。
私は何度かN君に「やめな?痛くないの?」と声をかけるも、反応してもらえず、先生もちらちら見ているが無視。

私は先生に「止めた方がいいんじゃないですか?」と言うも、面倒なことを押し付けるなと言いたげな表情をし、授業を継続。
私は教師に腹が立つと同時に、何とかしなければという気持ちから、N君の首根っこを掴み、保健室に引きずっていきました。
保健の先生に理由を説明し、処置をしてもらうことに。
N君に無理やり保健室に連れて行ったことを詫び、同級生として一人で悩みを抱えるのをやめるように頭を下げてお願いしました。
N君は「ありがとう」とだけ言ってくれましたが、それ以上の返答はもらえません。とりあえず、保健の先生にN君を託し、私は職員室に。

「おい、お前ら教師は生徒がシャープペンで腕を切ってるのに見て見ぬふりか!!」と怒鳴りこみ、教師は何があったのかを慌てて私を止めます。
私は授業中に起こったこと、普段からN君は目つようにリストカットをしているのにも関わらず、教師は何もアクションを起こさないことを大声で叫びました。
担任に諭されて落ち着きを取り戻した私は、たった一人の生徒を見捨てるやり方が気に入らない。介護の専門学校であるなら、道徳心をもった行動をとってほしいと、伝えました。

その後は理解してくれた教師はN君と関わる時間を持ってくれるようになり、N君の表情も以前に比べて明るくはなっていきました。
しかし、残念なことにN君は2年に上がるときに自主退学という道を選んだのでした。

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