「光る君へ」第44回「望月の夜」ソウルメイト
まひろと道長って、青島と室井みたいだ、とずっと思っていた。
「踊る大捜査線」シリーズ再放送の見過ぎ、というわけではない。
青島は、「あんたは上にいろ、俺には俺の仕事がある、あんたにはあんたの仕事がある。」と室井に言うのだが、それは「正しいことをしたかったら偉くなれ」という和久さんの言葉を室井に託したということ。
まさにこれって、まひろが道長に言う、
と同じではないか!
まひろと道長がソウルメイトなら、青島と室井もまたソウルメイト。
そんなことを思いながら、見始めた第44回。
とうとう三条天皇が譲位。
道長の孫、後一条天皇が即位し、道長は摂政兼左大臣となる。
「踊る〜」で言うなら、警視総監になって、あの円卓会議で自らの保身ばかり考えている連中を薙ぎ倒し、自分の身内で全て固めてようやく自分の理想とする政治を実現できるということか。
うーん、なんだか面白くない。加えて、正しいことをしていれば、周囲からの信を得られると考える道長は、秋田生まれで東北大法学部出身、キャリア組の中で辛酸を舐めてきた室井とは違い、やはり苦労知らずの三男坊だなあと思ってしまう。
威子の立后の儀の場面。
彰子が太皇太后(たいこうたいごう)、妍子が皇太后、威子が中宮。
妍子は「父上と兄上以外、めでたいと思っている方はおりません」と言い放つ。
これから登場するちぐさ(菅原孝標(すがわらのたかすえ)の娘)が記した『更級日記』の中に、源氏物語への憧れを語る場面があって、源氏物語を読む喜びは、「后の位も何にかはせむ(私にとっては后の位なんて、この源氏を読む喜びに比べたらなんてこともないわ)」と表現されている。逆に言えば、当時の女の子たちの憧れナンバーワンが后の位だったということだ。
道長としては自分の娘たちにこの喜びを与えたのだから、文句など言われる筋合いはないという感じだろう。
さて、「望月の歌」。
この解説はこちらのサイトをどうぞ。
私としては、まひろと道長のアイコンタクトが気になる。
倫子に気づかれたらどうするの。
万感の思いで道長を見つめるまひろ。
若い頃からここまでの日々を思い起こしているのだろうか。
この時、道長は52歳。まひろは40代か。
当時なら、もうじゅうぶんに生きたと感じていたもおかしくない。
実は、紫式部の没年はわかっていない。
早い説だともうこの時には亡くなっているというものもあるようだ。
ここからのまひろは史実にとらわれることなく自由に羽ばたくのかもしれない。
来週の予告には、懐かしの周明(松下 洸平)も登場。
どうなる?
恋心は再燃するのか?
残すところあと4回だなんて信じられない。
先週の記事でいただきました。
ありがとうございました。