ゆきはら

高校で国語を教えていました。 55歳で早期退職。現在フリーランス。 好きなドラマのことや、離れて暮らす両親の生活サポートなど思いつくままに書いています。

ゆきはら

高校で国語を教えていました。 55歳で早期退職。現在フリーランス。 好きなドラマのことや、離れて暮らす両親の生活サポートなど思いつくままに書いています。

マガジン

  • 「光る君へ」と高校古典あれこれ

    高校で教えていた経験を活かして、教科書で出会う平安の人々と比較しながら感想を書いています。毎週月曜日更新予定。

  • 「天狗の台所」の料理を作ってみた。

    BS-TBSのテレビドラマ「天狗の台所」に出てくる料理と感想を載せています。

  • 「虎に翼」感想まとめ

    連続テレビ小説「虎に翼」のセリフから印象に残ったものを取り上げて記事を書いています。毎週金曜日更新です。

  • 疱瘡の姫君―花折る少将異聞―

    平安時代を舞台とした時代小説です。堤中納言物語の花桜折る少将から着想を得た物語です。

最近の記事

  • 固定された記事

私が書き続けていくために

創作大賞の締め切り当日になって、書くことが怖くなっている。 正確にいえば、SNSで発信することが怖いのだが。 事の起こりは、昨日の夕方。詳細を書くのは控えるが、簡単にいうと、私がとあるSNS(noteではない)に投稿したものからある言葉を削除してほしいと連絡をいただいた。 私は料理を趣味としていて、オンラインの講座にも参加している。そこで習った料理でうまくいったものを時折投稿することがあるのだが、今回はその主催者側からの連絡であった。レシピを守るという観点からのお願いという

    • 「光る君へ」第44回「望月の夜」ソウルメイト

      まひろと道長って、青島と室井みたいだ、とずっと思っていた。 「踊る大捜査線」シリーズ再放送の見過ぎ、というわけではない。 青島は、「あんたは上にいろ、俺には俺の仕事がある、あんたにはあんたの仕事がある。」と室井に言うのだが、それは「正しいことをしたかったら偉くなれ」という和久さんの言葉を室井に託したということ。 まさにこれって、まひろが道長に言う、 と同じではないか! まひろと道長がソウルメイトなら、青島と室井もまたソウルメイト。 そんなことを思いながら、見始めた第

      • 全領域異常解決室「興玉神」って?

        前回、ゼンケツメンバーが古事記のどの神様なのか予測したのだが(記事はこちら↓) 興玉雅、そのまま興玉神だった。 ちなみに古事記に興玉神は出てこない。いくら探してもないわけだ。 國學院大学のHPにも神名データベースがあるのだが、こちらにも載っていない。 説明として見つけたのは、伊勢志摩観光ナビ。 またウィキペデアには、興玉神は伊勢神宮正宮の守神だと書いてある。また、同じ石畳の上に宮比神が祀られている。 つないで読めば、興玉(おきたま)・宮比(みやび)。  そういうこ

        • 天狗の台所」第4話「果実とパスタ」作ってみたいけど、材料がそろわない編

          今回は有意のためにバカンスを開催。 小豆で波の音を演出する基が可愛らしい。かつてはラジオドラマなどでこうやって波の音を作っていたと聞いたことがある。 今回の料理、まずは九龍球(クーロンキュウ)。香港生まれのスイーツとのこと。 「果実」は真っ赤な実のすもも、ソルダムかな。 それから、メロンにデラウェア、早生のみかん。 これをレモン果汁を入れた寒天液で閉じ込める。 シロップもレモン汁とグラニュー糖で。 ミントを添えて、召し上がれ。 作ってみたいが、残念ながらすももやデラウェ

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        • 「光る君へ」と高校古典あれこれ
          16本
        • 「天狗の台所」の料理を作ってみた。
          5本
        • 「虎に翼」感想まとめ
          9本
        • 疱瘡の姫君―花折る少将異聞―
          5本

        記事

          「光る君へ」第43回「輝きののちに」暴走する道長?

          前回、宇治川で輝く川面のもと、まひろに弱音を吐き、涙した道長は、カタルシスがすんだからかすっかり回復し、もはや暴走しているように見える。 妍子が出産するも女児だったことにあからさまにがっかりし、内裏の火事を理由に三条天皇に譲位を迫る。 大鏡によれば、桓算という僧侶がもののけとなって、左右の翼で三条天皇の目を覆っていてその羽を動かすときには少しだけ見えるのだ、と書いてある。 実は、かなり昔、児童文学だったと思うのだが、そういう物語を読んだことがあるような気がするのだが、ど

          「光る君へ」第43回「輝きののちに」暴走する道長?

          全領域異常解決室と古事記の神について考察してみた

          登場人物と古事記の神々 11・14,18追記。公式インスタ等でどんどん種明かしされているので、適宜更新中。はじめに 全領域異常解決室にすっかりハマっている。 思えば、トリックもSPECも好きだった。 オカルトは苦手なのだが、こういう物語は好きなのだ。 大学時代に、風土記や古事記もちょっとだけ勉強した。 というわけで、登場人物がどういう神なのかを古事記から探ってみた。 参考にした本はこちら。 著者の三浦佑之先生には、大学時代、風土記を学んだ。 作家、三浦しおん氏の父上であ

          全領域異常解決室と古事記の神について考察してみた

          「天狗の台所Season2第3話。「西瓜と鶏肉」の鶏肉料理を作ってみた。

          第2話は「西瓜と鶏肉」。 西瓜でアイスキャンディーを作る基。 残念ながらスイカの季節は終わってしまった。 来年のために作り方だけまとめておこう。 🍉スイカのアイスキャンディの作り方🍉 1 スイカの種をとって、潰す。(基はすり鉢) 2 ハチミツで甘みを足す。 3 アイスキャンディーメーカー(100均にあるらしい)スイカのペーストを   入れ、スイカの種用に小豆を煮たもの?を何粒か入れる。 4 皮の部分は、キウイ?を裏漉ししてハチミツを加えたもので作る。 5 凍らせて出来上が

          「天狗の台所Season2第3話。「西瓜と鶏肉」の鶏肉料理を作ってみた。

          「光る君へ」第42回「川辺の誓い」ともに生きるということ

          「民のためによき政をする」というまひろとの約束を果たそうとしている道長だが、彼の周囲の者たちは全く幸せそうではない。 顕信が突如出家してしまい、錯乱状態の明子。 立后の儀の参列者がたったの4名であった藤原娍子の憂いを帯びた表情。 大勢の公卿の参列のもと、妍子の内裏参入を成し遂げた道長も心から喜んではいない。 その後、毎晩のように宴を催して酒を煽る妍子もまた寂しそうである。 まひろもまた、一条天皇亡き後、源氏の物語を書く意義を見失っているようだ。 あっ、一人だけ変わらない人

          「光る君へ」第42回「川辺の誓い」ともに生きるということ

          「天狗の台所Season2」第2話。夏野菜のサンドイッチとゴーヤチップスを作ってみた。

          第2話。ニューヨークに帰るためのチケット代を貯めようと無人販売所で野菜を売ることにしたオンくん。 いやいや、チケット代って10万以上するよね。 無人販売所でそれはちょっと厳しすぎるぞ。 そして、ママの気持ちもよくわかる。 今回、おんくんがパアッと使ったお金。 その額を稼ぐことがいかに大変なのかをわかってほしかったに違いない。 大人はみんなそう簡単ではないことを知っているけれど、こんなふうに思える若さが羨ましくもある。 そして、田んぼの畦道を歩く姿の、なんとも言えないアンバ

          「天狗の台所Season2」第2話。夏野菜のサンドイッチとゴーヤチップスを作ってみた。

          「光る君へ」第41回「揺らぎ」まひろは何を思う?

          行成、よく言った! 道長の敦康親王に対する仕打ちに対し、これまでこらえていた怒りを一気に爆発させた行成。本当、その通りだよ。道長、おかしいぞ。 そもそも、父親として娘の身を案じているというより、国母としての対面を傷つけられるのではないかという政治的な恐れでしかない。 これでは彰子も可哀想だ。 若い頃から行成は道長推しで、全力で道長を支えてきた友だったというのに、 と言った時の道長の冷たい視線は、もはや仲間に対する眼差しではなかった。 権力を手にして、自分の思いのままに

          「光る君へ」第41回「揺らぎ」まひろは何を思う?

          「天狗の台所season2」第1話「ブルーベリーと車海老」より、ベーコンブルーベリーパンケーキを焼いてみた

          待ちに待ったseason2。 と言っても私は10月上旬にseason1を見たばかりなので、昨年からお待ちの方々にしてみたら、何を言っているのやらという感じだろうけれど、とにかく嬉しい。 ブルーベリーのパンケーキが出てくることは予告から想像していたのだが、まさかのベーコン乗せとは、想像を超えてくる。 とりあえず、作る気満々なのだが、生のブルーベリーは季節柄ないので、7月に冷凍しておいた家庭菜園のブルーベリーを解凍して作ることにする。 パンケーキの材料は、小麦粉、卵、牛乳、砂

          「天狗の台所season2」第1話「ブルーベリーと車海老」より、ベーコンブルーベリーパンケーキを焼いてみた

          「光る君へ」第40回「君を置きて」一条帝の死と道長の変貌

          源氏物語の朗読会。 読まれているのは33帖「藤裏葉」。 紅葉が盛りの頃、光源氏の邸宅である六条院に冷泉帝(光源氏と藤壺宮の密通によって生まれた子)をお迎えし、華やかに宴を催す場面。 そこで光源氏と冷泉帝が瓜二つに見えると語られる。そこに控えていた中納言(夕霧…光源氏の息子)もまたこの二人とそっくりだと語られる。 冷泉帝と夕霧は腹違いの兄弟なのだから、似ていて当然なのだ。 ここで、道長は「不実の罪は必ず己に返ってきますゆえ」と言う。 そして、このあとまひろが執筆している

          「光る君へ」第40回「君を置きて」一条帝の死と道長の変貌

          天狗の台所season1の料理を作ってみた

          友人に勧められて、天狗の台所season1を見た。 もうすっかり夢中になっている。 ニューヨークに住む14歳の少年オンが、ある日両親から天狗の末裔であることを伝えられるところから始まるこのドラマ。オンは15歳になるまでの1年間、日本の天狗の里で隠遁生活を送らねばならない。日本では兄の基が天狗の里で暮らしており、そこで兄弟二人の生活が始まるという物語。 とにかくこのドラマ、映像が美しい。自然の風景、里山の暮らし、そしてなんと言っても料理のシーン。作ってみたい、食べてみたい

          天狗の台所season1の料理を作ってみた

          「光る君へ」第39回「とだえぬ絆」親子の物語

          彰子さまに第二皇子誕生から始まった第39回。 まひろは、源氏物語の構想を練っているのか、宿世とつぶやく。 「宿世」ということばは。源氏物語に何度も出てくるのである。 場面は、藤原為時邸へ。道長から正月用の賜り物に加えて、賢子の裳着の祝いの品も届いている。 ここで惟規によって、為時に賢子の父が道長であることが伝えられる。 そうか、気づいていなかったのか。 気づいていないと言えば、道長もまた気づいていないようだ。 どうして男たちはこんなに鈍いのか。 ちなみに、賢子を懐妊

          「光る君へ」第39回「とだえぬ絆」親子の物語

          峠の釜めしの空き釜でごはんを炊く

          先日、大学時代の友人と軽井沢プチ旅行をした。 帰りは軽井沢駅から新幹線。 なんと峠の釜飯が売っているではないか! 帰宅予定は午後7時。 よし、今日の夕飯は峠の釜飯にしようということで夫と私のふたり分を購入。 陶器の器だけに思いのほか重い。 さて、食べ終わった後の空き釜、いろんな再利用方法があるらしい。 というわけで、休日の朝、定番のご飯を炊くをやってみた。 我が家はガスコンロ。 ご飯炊きモードというものがあるが、これまで一度も使ったことはない。 それなら今回、使ってみよ

          峠の釜めしの空き釜でごはんを炊く

          「光る君へ」第38回「まぶしき闇」「美しき父と子、悲劇の予感」

          ききょうとの久々の対面。 というか、ききょうからしてみれば対決しにきたのだった。 さすがききょう。すべてお見通しだった。 源氏物語を密かに胎内に宿したこの夜、まひろと道長はともに月を見上げていた。 二人が月を見ている時、私の脳内には綾香のこの曲が流れていた。 ドラマでは、三日月ではなく、満月だったけれど。 月を見上げて離れた人を思うという発想は実は古典の世界に多く見られるのだ。 さて、話が逸れてしまったが、このまひろと道長の秘密の企て、ききょうは勘づいていたということ

          「光る君へ」第38回「まぶしき闇」「美しき父と子、悲劇の予感」