阪神居酒屋監督の独り言 巨人にかんぱい

まだシーズン終わったわけではないが、M1点灯中に巨人が広島に勝ち、阪神がヤクルトに負けた事によって、2024年セ・リーグは巨人優勝となった。

1年戦い抜く事の厳しさを知っていると年間143試合、これを制す事がどれだけハードかを毎年思い知る。

私は阪神ファンなのだが、今回の巨人の4年ぶりという部分においては敵ながら拍手を送りたい。

Aクラス入りや優勝は至上命令とされてきた巨人にとってこの4年は、王者の野球をしながら転落していくというファンにとっても苦しい時間だったのではないだろうか。

阪神の暗黒期を知っている私からすれば、敵の大将に阿部慎之助が下から上がって原監督のバトンを受け取り、
「何やってんだバカ」と試合中にも関わらず自軍投手の頭を叩きに行くようなあの兄貴的な感じで飄々と、
でも適材適所にしっかりポイントを押さえてダメなもんはダメ、いいもんはいい、
まだ出来るだろ?チャンスやるから行ってこい、と大事な場面でも送り出すスタンスは、様々な圧がかかって簡単に出来る事ではない。

9月22日、23日、阪神との直接対決最後の2連戦で、たった1点の攻防でせめぎ合ったのが全てと岡田監督は言う。

確かにその通りで、これをどう見るかは各々違うのだろうが、
私は特に22日、先発菅野に無援護、この状態からタイムリーでようやく1点をもぎ取り勝利するのだが、この試合後菅野は「悲観することはない、ウチの有利は変わらない」と、とても敗者の弁とは思えないコメントを発した。
腰に痛みを抱えながら力投を続けるベテランエースがずっと笑っていたのである。

思えば、2021年のヤクルト、23年の阪神は、負ける気がしない自信に溢れていた。
それは、前年から畑を耕し続けた勝算からでもあるのだが、こと巨人に至ってはこれだけ条件が揃いながら何故?という歯車が噛み合わない時間をただ過ごしてきたように思う。

戸郷や翁田さんとこの息子さんがいたらとか、適打を打つ丸しかプロとして働いとらんやんかとか、
隣から見たら羨ましい材料の宝庫を眠らせてるならウチにくれとも思ったけど、
街中華の大将しんのすけが美味いこと調理した結果、再建を果たしたのである。

パ・リーグは一足先にソフトバンクが優勝したが、それよりも目を見張るのが新庄監督の日本ハム。

これを書いてる段階で2位で10ゲーム差。
毎年ヒリヒリする下克上が行われているパ・リーグだけにシーズンでどうの(というより交流戦やファームでその戦力は一応把握しているのだが)では終わらない。

何よりAクラスに入って俄然盛り上がるのがCSでもあるので、セ・リーグ以上に最も日本一を見据えた戦い方をしてくるのがパ・リーグでは恒例。

そんな激戦区でずっと観客と戦力を考えてきた日ハムがようやくここまで来た事に今は期待を注いでいる。

戦力を大量に削いだオリックスファンと今年はいい酒が飲めそうだが、
改めて長いシーズン、居酒屋監督として言いたい事は山ほどあるが、
森下、テル、を中心にギリギリまで諦めてなかった選手の気持ちを踏みにじって蔑むようなマネだけはしないでほしい。

炎天下の中必死になってファンや観客の声援に応えようと頑張ってきた選手と、そうでない選手は見てるこっちがわかっている。

負けても給料が出るからと成績だけ残してる者には必ず報いはいく。

負けてもいいなんて考えてる人は1人もいないと信じたいが、
この人についていこう
この人についていけない
それが歯車が噛み合わない原因の一因になってる事にも気付いてほしい。

残り試合、ゆっくり観よう。

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