腎臓病の夫との、静かなバトルの日々5
家庭菜園の高菜の董が立ったその、花が付いている若枝
長年、貸し農園で野菜を作る趣味のある夫ですが、色々やって失敗を重ね、冬の間には主に高菜を育てています。高菜漬けはおいしくて大好きなのですが、大きな葉を自分で漬けるのは難しそうで、薹が立つ春先に、やわらかい新芽のところを食すのを楽しみにしています。そこで今年も高菜の花芽を集めて来てもらって、塩漬けにしてみました。
去年は全体に塩が回らなくて、漬物容器の中でも重みが全体に伝わらなくてなかなかうまくできなかったのですが、今年はビニル袋でもみもみして作る方法でやってみました。
花芽と先の方のやわらかい枝を、同じくらいの長さに折り、良く洗って、日当たりに干しました。水気が無くなったところで、小さじ6杯の塩を振って、(去年の失敗を再びおかさないように、濃い目に塩を振りました。)袋の中でもみもみし、冷蔵庫へ。良く乾いていたので、2日くらいしてやっと全体に水が回って、空気を抜くことが出来ました。それでも色などにむらが無く、全体に漬かっていて見た目は完璧でした。
3日目、一つかみ取り出して水気を絞り、味見してみたところしっかり漬かっていてツンとする匂いも心地よいです。ただ、さすがに塩気が多過ぎて、水に浸けて塩抜きをする必要があると思いました。
私は水を張ったボウルに先程の高菜の芽を入れて、しばらく置いておきました。
その日はもらった大きなタケノコを、大量に炒めてメンマを作り、一部を炊いたごはんに混ぜてたけのこご飯をしていたので、ちょっとしたおかずだけ作るつもりでした。
高菜を水に浸けて15分ほど経って、子供が帰って来た時、少し気が急いていて、もういいか、と思って水からあげて、絞って細かく刻みました。それをタマゴに混ぜて、高菜の卵焼きにしました。
子供はぐずぐずして中々食べないので、夫が先に夕食を食べ始めました。
「これ、塩辛すぎるよ。」
折角卵焼きにしたけれど、塩が抜けていなくてとても塩辛い卵焼きになってしまっていました。。。_| ̄|○
翌朝、夫が
「これも捨てるね。😕」
と、3日間大切にもみもみして育てた漬物の袋を、ごみに出そうとしました。私は無言で小さくうなづきました。
卵焼きを食べなかった夫の正しい味覚を肯定します。上手く漬かっていた高菜は、塩抜きをうまくすれば、まだリベンジ可能と思いはしたのですが・・・
「もうこれでお終いだよ。」
夫がまた、高菜の芽を取り集めてきてくれました。今度は干さないで、濡れたままのところへ小さじ4杯の塩をしました。
もみもみ成功なれ。
病気の夫に塩辛い卵焼きを食べさせた。
(10点満点中)-2点
反省至極。減塩食を極めようとしている者ですから。